ちゃとまに帝國 制作・著作 KSK-PROJECT

70年代B級アイドル名鑑①

―伝説の70'カルト・アイドル完全データ―
厳選したヤングアイドルヒット500選!



1966(S41)〜1974(S49)年
(売上枚数は1968年1月〜)

印はTOP50ヒットあり
1966(S41)-1967(S42)年
No. 発売日 アーティスト タイトル
(TOP100
初登場曲)


売上
枚数
(万)
作家陣 コメント
1 1966/02/05 福田君子 赤い唇 92 0.2 作詞:関沢新一
作曲:市川昭介
65年『第16回コロムビア全国歌謡コンクール』に優勝、コロムビアが日野麻子とともに売り出し、この大人っぽい都会調ブルースでデビューした東京・浜松町出身の19才。"歌うミス平凡"にも選ばれた作曲家・市川昭介の弟子。フジTVの同名ドラマ主題歌「湖畔の宿」はS15年高峰三枝子のカバー。
2 1967/04/25 井手せつ子 黒い霧の街 (40) 0.5 作詞:関沢新一
作曲:山路進一
66年度コロムビア全国歌謡コンクールで優勝し、本作で「歌うミス平凡」名義で花々しくデビューした福岡県出身の19才。本名・井手節子。その後鳴かず飛ばずだったが、コロムビア芸能からホリプロに移籍し、74年桜井京(みやこ)の名で「新宿港」で再デビュー。78年TBSドラマ『ムー一族』の挿入歌「男と女・昭和編」(withみなみらんぼう)がプチヒットに。
3 1967/10/05 北の冨士勝昭 ネオン無情 45 5.0 作詞:浜田充男
作曲:野崎真一
編曲:山倉たかし
歌う角界スターの草分け。北海道美幌町生まれ。テイチク芸能所属。本名・竹沢勝昭。当時大関だった彼がシコを踏み、ビールを数本あけ、精神統一をはかって吹き込んだデビュー曲。74年力士をスピード引退、元バレリーナとの婚約破棄もあったが、85年銀座の美人ママと結婚。横綱・千代の富士は兄弟弟子。現在は相撲解説者。
4 1967/10/05 永井秀和 恋人と呼んでみたい 83 1.0 作詞:有馬三恵子
作曲・編曲:寺岡真三
俳優の永井秀明パパの影響で6才から雑誌モデルやドラマに出演、67年「夕陽のチャペル」で15才で歌手デビュー。八重歯と甘いマスクで人気が出たオボっちゃまアイドル。この2ndであのタイガースをやぶりレコ大新人賞に。日活で佐良直美、カーナビーツ、ダイナマイツ、シャドウズとの共演で映画化された。73年から俳優に専念し、桑江知子のいた芸能プロ「エヌボックス」の社長も務めた。
5 1967/10/10 泉 アキ、ザ・レインジャーズ 恋はハートで (36) 2.3 作詞:なかにし礼
作曲・編曲:三木たかし
NTV系『あなた出番です!』に合格し、このGS歌謡でデビューした日米ハーフモデル出身の17才。本名・小沢環。クラウンレコード第1号歌手。青山ミチ、ジャガーズ、川奈ミキ、鳳けい子もいたエコープロ所属。68年絶叫ソング「夕焼けのあいつ」(33位)も話題に! 72年芸能レポーターの桂菊丸と結婚し、77年「ラーメンライス・ラプソディー」で再デビュー。「赤く赤くハートが」のザ・レンジャーズがバッキングを務めた三木たかしの作曲家デビュー作。
1968(S43)年
6 1968/01/15 久美かおり くちづけが怖い 33 6.3 作詞:なかにし礼
作曲:東海林修
68年ザ・タイガース主演映画『世界はボクらを待っている』でジュリーの恋人役でデビューしたナベプロ・タレント。マーサ三宅(大橋巨泉の前妻)にジャズを学び、平尾昌晃にスカウトされ芸能界入り。レコ大新人賞で大泣きして唄えなかった歌手のハシリ。スクールメイツ同期にトワ・エ・モワの白鳥英美子や平山三紀も。69年突然休業し翌年引退。
7 1968/01/25 マリア四郎 傷恋 72 1.1 作詞:白鳥朝詠
作曲:佐伯一郎
編曲:小谷充
コロムビアから本作でデビューした鹿児島県出身の19才(実は21才)。三東プロ所属。牧師まがいの衣装で有線放送では息の長いヒットになり、78年香川裕子もカバー。芸名は聖母マリアと伝説の美少年・天草四郎から。B面「もだえ」はコサキンのラジオでおなじみ。73年本名"みやざきみきお"で「シクラメン・ブルース」で再デビュー。
8 1968/01/25 茜 なゝ子 愛なき夜 87 0.5 作詞:関沢新一
作曲:古賀政男
編曲:河村利夫
向島の芸者だったが、勝新太郎、野末陳平と一緒にお座敷に来ていた古賀政男が歌を聴いていたく感激、その場で弟子入りとなり、コロムビアからこのポップ演歌でデビューした青森県出身の22才。古賀プロ所属。芸名は野末が姓名判断で命名した。得意は日本調歌謡だが70年「女の涙」でお色気路線に。
9 1968/02/05 江夏圭介・酒井和歌子 大都会の恋人たち 17 12.9 作詞:万里村ゆき子
作曲:戸塚三博
映画"若大将シリーズ"や『料理バンザイ!』でおなじみ、ワコちゃんこと酒井和歌子がコロムビアの新人・江夏圭介と組んださわやかデュオ。同じ東宝のライバル内藤洋子に対抗したデビュー曲。日大芸術学部3年の江夏は作曲家・戸塚三博の弟子、所属は鳳企画、68年印税契約問題でコロムビアを告訴し、CBSソニーに移籍したためコンビ解消…
10 1968/02/05 中坪 健 旭川ブルース 72 2.1 作詞:鳥井実
作曲:浜口庫之助
編曲:近藤進
浜口庫之助が初めてスカウトした札幌生まれの新人。北海道美唄工業高校2年でノド自慢に優勝、北海道放送(HBC)専属歌手となり、同テレビの『唄いましょう』にレギュラー出演しているのをハマクラにスカウトされ、67年ビクターから「恋に命を」で21才でデビュー。札幌ミュージックスクール出身。ロミ山田事務所所属。尊敬する歌手はフランク永井とペリー・コモ。71年ドラマ『プレイガール』にもゲスト出演。翌年「まりも慕情」で龍伸介の名で再デビューしたが、95年急性心不全のため53才で他界。ロス・プリモスや細川たかしもカバーした旭川のご当地ソング。
11 1968/02/05 鹿島 淳 夕陽の港 75 0.6 作詞・作曲:近藤英雄
補作詞:佐々木みつぐ
編曲:伊部晴美
64年クラウンから鹿島一朗の芸名で「十代のふるさと」で青春歌謡歌手としてデビューしたがパッとせず、68年ポリドールに移籍してこのリズム歌謡で再デビューした名古屋出身の19才。本名・橋本国孝。グラモフォン芸能所属。舟木一夫の私立愛知学院高校の後輩で、ビクターの川路英夫、キングの西川一也は同じ1年2組の仲良しクラスメート。
12 1968/03/01 若山富三郎 極道ブルース 73 1.4 作詞:もず唱平
作曲・編曲:島豊
55年新東宝からデビューし、極道シリーズ、子連れ狼シリーズが大ヒットした映画スター。東京は深川生まれ、浜町育ちのチャキチャキの江戸っ子。本名・奥村勝。"座頭市"の勝新太郎は実弟。パパは長唄の大御所・杵屋勝東治。柔道四段の腕前。安田道代(現大楠道代)とロマンスもあったが92年急性心不全で他界。本作は東映映画『極道』主題歌。
13 1968/03/10 松平ケメ子 私がケメ子よ 44 2.1 作詞:柳家小せん
補作詞:宇井天平
作曲・編曲:萩原哲晶
この「ケメ子の歌」のアンサーソングでデビューした島根県浜田市出身の18才。本名・中島信子。東芝芸能所属。和田アキ子の親友。68年フジTVドラマ『せっかちネエヤ』も主題歌も唄い、パープル・シャドウズやロス・インディオスで大ヒットした「別れても好きな人」は彼女がご本家。詞は「ケメ子」の生みの親、落語家の柳家小せん。
14 1968/03/25 三音英次
(みつねえいじ)
釜ヶ崎人情 44 8.1 作詞:もず唱平
作曲・編曲:三山敏
大阪のドヤ街"釜ヶ崎"が生んだ新人歌手。昭和17年大分県生まれ。本名・泰英二。朝日放送芸能部所属。幼い頃に両親を亡くし、60年から釜ヶ崎に5年間住みながら河内音頭の家元のひとつ"三音会"に入り、62年プロデビュー。のちにタクシー運転手に転じたが放火で服役し、03年ガンで他界。社会の底辺で生きる人々の人情と根性を唄ったもず唱平の作詞家デビュー作。
15 1968/04/01 響 かおる 太陽がこわいの 76 1.7 作詞:万里村ゆき子
作曲:叶弦大
編曲:高見弘
NTVのオーディション番組『あなた出番です!』に合格し、泉アキに次ぐクラウン期待の新鋭としてビューした高校2年生。作曲家・叶弦大の弟子。クラウン芸能所属。17才とは思えない大人っぽいルックスとパンチのきいた個性的な低音が魅力。趣味は洋服のデザインとレース編み。シングル6枚出して引退。黛ジュンフレーバーなひとりGS歌謡。
16 1968/05/01 加川淳子、小松おさむとダーク・フェローズ 男のいない国へ行きたいナ 83 0.3 作詞:大矢弘子
作曲:叶弦大
編曲:小杉仁三
新東宝のニューフェイスだったが会社が崩壊し、67年「女の恋の物語」で歌手デビューした横浜出身の17才。本名・渡辺加寿子。島倉千代子のファン。ドラマ『月影兵庫』や『忍者部隊月光』にも出ていたが、71年川奈真弓に改名し「島ごころ」で再デビュー。バックコーラスのダークフェローズがいい味出してるコミックソング。
17 1968/05/05 堀田利夫
(ほったとしお)
柳ヶ瀬裏通り 54 2.6 作詞:はせべゆり
作曲:長谷川利明
編曲:小谷充
64年度テイチク新人歌手募集に合格して上京、作曲家・福島正二に師事し翌年テイチクから「君が好きだから」でデビューした名古屋市生まれの青春歌手。本名・梅村弘三。パパは堀田本町商店街の組合理事長。テイチク芸能所属。70年ジョイベルス東京(ロマンチカの後輩)のリードボーカルとして「わが青春に悔いなし」(42位)でミノルフォンから再デビュー。2005年中日ドラゴンズ応援歌「燃えろ炎の竜戦士」も唄っている。
18 1968/05/10 梢 みわ 恋のバイカル 69 2.0 作詞:丹古晴己
作曲:山田隼人
編曲:小野崎孝輔
『キュート・クール・カラフルのスリーC』のキャッチフレーズでナベプロが久しぶりに送り出した大型新人。東京出身の18才。本名・和田喜代子。チャームポイントはあごのホクロ。日本音楽学校附属女子高校出身。久美かおり、浅尾千亜紀と「ナベプロ3人娘」で売り出したが72年事務所をやめ、若生永未(わかおえみ)に改名して「涙の朝」で再デビュー。こちらもパンチのきいたGS歌謡。
19 1968/06/01 大形久仁子⇒内田あかり 恋の秘めごと 50 4.7 作詞:万里村ゆき子
作曲:鈴木淳
編曲:森岡賢一郎
小学生からノド自慢あらしで、地元大阪のジャズ喫茶でスカウトされ、67年TBSドラマ「限りある日を愛に生きて」主題歌でデビュー。翌年第一プロの先輩・マヒナと唄った「私って駄目な女ね」(16位)が大ヒット。73年内田あかりに改名し「浮世絵の街」(16位)でイメチェンをはかってカムバック。目標は越路吹雪。現在は女優さん。
20 1968/06/01 林家三平 BACHI BACHI
(バチ・バチ)
87 0.5 作詞:沢ノ井龍二(石坂まさを)
作曲・編曲:小林郁夫
三木鶏郎のトリローグループに参加し、ラジオやTVの司会で売れっコになった落語家タレントの草分け。大正14年東京生まれ、本名・海老名栄三郎(のち泰一郎に改名)。先代・林家正蔵の長男で嫁は海老名香葉子、弟子にこん平、ペー、パー子。長女は海老名美どり、次女は歌手の泰葉、長男こぶ平(現正蔵)、次男いっ平(現三平)。80年肝臓ガンで他界。詞は藤圭子を育てた流し出身の石坂まさを。
21 1968/06/01 谺 良太郎
(こだまりょうたろう)
人生小唄 98 0.2 作詞:星野哲郎
作曲:野田ひさ志
編曲:安藤実親
クラウンから本作でデビューしたオフィストーキョー所属の演歌歌手。70年「スーチャン小唄」は佳山明生もカバー。クラウン同期の高波晃(中条きよし)は友人。74年「泣かすじゃないか」で再デビューしたが実力のワリにパッとせず引退。水前寺清子、一節太郎、美川憲一、泉アキらクラウン歌手総出演の日活映画『わが命の唄・艶歌』挿入歌。
22 1968/06/05 矢吹 健 あなたのブルース 27 13.9 作詞・作曲:藤本卓也 この森進一フレーバーなデビュー曲でレコ大新人賞に輝いた演歌歌手。本名・金子勝孝。作曲家・藤本卓也(元歌手・柚木公一)の弟子。事務所はニューオリエント→サンライズ企画。実家は甲府駅近くにあった老舗旅館「平鉄」。高校時代は体操の選手で巨人の堀内投手は同級生。74年人気モデルと結婚したが、息子の病死や妻の自殺など不幸が重なり2015年自宅アパートで孤独死。ジャケは2種あり、カツラじゃない方が初回盤。
23 1968/06/10 富 数彦 メキシコの夜 72 1.9 作詞:望月光二郎
作曲:寺沢一馬
編曲:重田恒雄
66年ミノルフォンから「いまでも好きさ」でデビューした遠藤実の門下生。同門の千昌夫、浜君夫と“学生トリオ”を組んでシングル数枚出したあと、このラテン歌謡が初ヒットした山梨県日川高校出身、20才のイケメン歌手。本名・内田敏雄。事務所は水原弘もいた長良淳のA&A事務所。
24 1968/07/01 じゅん&ネネ 愛するって こわい 13 28.2 作詞:山口あかり
作曲:平尾昌晃
編曲:小谷充
千秋じゅんと梢ネネの女性デュオ。63年NTV系『ホイホイ・ミュージック・スクール』に合格し、翌年ナベプロからクッキーズとして「可愛い花」でデビュー。68年大野プロ(のちの大和企画)に移籍し本作で再デビュー。名づけ親は衣装のコシノジュンコと平尾昌晃。森進一、布施明、高橋真梨子は初代スクールメイツの同期。72年じゅんと元マネージャーの結婚で解散。ネネは単身渡英し、テクノバンドや八丈島町長選挙に出馬。
25 1968/07/01 城野ゆき マイ・ダーリン 東京 72 1.2 作詞:水沢圭吾(中山大三郎)
作曲:中川博之
編曲:高橋五郎
TBS系『捜査検事』や『七人の孫』のドラマに出ているのを東映にスカウトされ、65年映画『鎖の牝犬』でデビューした山口県萩市生まれの23才。クラウンから本作で歌手デビューした日本芸音所属の元ファッションモデル。キャプテンウルトラのアカネ隊員。
26 1968/07/05 有賀公彦 別れたくない 52 6.1 作詞:山口あかり
作曲:中島安敏
編曲:大沢保郎
ダイナミックな唱法でビクターから本作でデビューした広島県出身の22才。パパは学芸大学音楽科教授という音楽一家に生まれ、立教高校、立教大学を通してクラシックを学び、70年尾崎紀世彦や赤い鳥も出場した第1回ヤマハ「合歓ポピュラー・フェスティバル」に出場。翌年ポリドールからTBSの木下恵介アワー『太陽の涙』主題歌で再デビュー。事務所はエスエスプロ。
27 1968/07/15 川奈ミキ 夢のソネット 55 2.0 作詞:みやとしお
作曲・編曲:筒美京平
ボーイッシュな魅力でコロムビアから本作でデビューした徳島県徳島市出身の17才。本名・小倉啓子。エコープロ所属。歌声は黛ジュン風味。ゴーゴーが得意。TBS『ミニミニ・バンバン』でジュディ・オング、いしだあゆみ、加賀城みゆきと4人娘で出ていたが、72年自殺未遂して翌年5月「母さんの匂い」でイメチェンしてカムバック。その後なんどか再デビュー。
28 1968/07/25 アンディ鈴木(とザ・フェニックス) ポート・ヨコハマ 95 0.2 作詞:村田国博
作曲:鈴木保(アンディ鈴木)
編曲:杉原淳
ポス宮崎とコニー・アイランダースを振り出しに、作曲家・灰田有紀彦(「野球小僧」の灰田勝彦の兄)に歌と作曲を師事、67年自らのバンド"ザ・フェニックス"を結成し、600枚自主製作したこのムード歌謡が横浜の有線で反響をよび、レコード3社争奪戦のすえコロムビアからデビュー。作曲は本人でアレンジとテナーサックスはイースト・サウンズの杉原淳。デアプロ所属。
29 1968/08/01 赤木二郎 パッパ節 98 0.5 作詞:村井英治
補作詞:丹古晴己
作曲:白野隆一
編曲:湯野カオル
ボーリング場で作曲家・松尾やすみにスカウトされ内弟子となり、66年都会調演歌「ヤングマン・ブルース」で19才でデビュー。森進一、ブルコメらとレコ大新人賞候補にもなった第一プロ所属の青春歌手。本名・森田勝人。東京都西多摩郡出身。東京私立桐朋高校卒。趣味はスポーツと映画。69年「青春恋歌」(83位)もプチヒット。芸名は中学の頃からファンだった故・赤木圭一郎のママにつけてもらった。
30 1968/08/01 まつば姉妹 恋の竹人形 94 0.5 作詞:市川昭介
作曲:松原正明
編曲:河村利夫
19才の長谷川幸子、待子による双子演歌姉妹。コロムビアから本作でデビューしたが、のちに松葉姉妹に改名。近代企画所属。
31 1968/09/01 平川幸夫 あゝ青森 62 3.1 作詞:下条ひでと
作曲・編曲:白石十四男
66年「島の波止場を船が出る」でデビューしたがパッとせず、井沢八郎もカバーしたこの"エレキ演歌"が6枚目にして初ヒット。ダム建設工事やパートタイムで働きながら歌のレッスンに通った作曲家白石十四男の弟子。栗原音楽事務所所属。69年「東北本線」(88位)、大月みやことの「土浦七夕音頭」も発売。ちなみにWヤングの平川幸男は別人。
32 1968/09/01 戸部夕子 アルプスの少女ハイジ 90 0.3 作詞:松島由佳
作曲:ハンス・リヒター
68年4月パパの友人、石原慎太郎の『若きハイデルベルヒ』で中山仁の相手役に抜擢された元タカラジェンヌ。名古屋生まれの21才。本名・鬼頭偕子(きとうともこ)。宝塚時代はその他大勢の役どころ。66年歌手を志し、マナセプロに入って鈴木章治とリズム・エースの専属歌手となり、この同名映画主題歌でデビュー。ハンス・リヒター楽団との競作。フジTVのアニメとは無関係。70年ハレンチ映画『マル秘女子大寮』で主演。
33 1968/09/05 英 亜里
(はなぶさあり)
花を咲かせて 47 6.3 作詞:岩谷時子
作曲:平尾昌晃
編曲:森岡賢一郎
2才から花柳流の日舞を習い、本作でデビューしたフォーリーブスと同じCBSソニー国内第1号歌手。東京は下町・深川生まれのチャキチャキの江戸っ子という演歌アイドル。本名・遠藤貴子(よしこ)。ステージ衣装は着物。ナベプロ一押しの梢みわとレコ大新人賞の最終候補だった。73年ビクターに移籍し、マヒナのカバー「愛してはいけない」で再デビューしたが86年ごろ引退。「奥飛騨慕情」の竜鉄也は飲み仲間。代表曲はハマクラ作曲「花の手拍子」(30位)。
34 1968/09/05 木立じゅん
(きだちじゅん)
484のブルース
(よんはちよんのぶるーす)
69 2.3 作詞・作曲:平田満
補作詞:高月ことば
補作曲:野崎真一
編曲:山倉たかし
64年作曲家をめざし野崎真一に師事、レコード会社で石原裕次郎の歌を歌ったところ「イケるじゃないか」と、歌手として契約、この任侠艶歌でデビューした青森出身の23才。本名・木立軍勝。484とは札幌刑務所の解在番地で、内容も暗すぎるということで放送禁止に指定されたが、有線の隠れたヒット曲に。作者は76年「愛の狩人」が自ら歌ってヒットしたシャネル・ファイブの平田満(原みつる)。
35 1968/09/15 早瀬一也 愛の夢 96 0.2 作詞:白鳥朝詠
作曲:佐伯一郎
編曲:寺岡真三
66年NHK全国ノド自慢コンクール歌曲の部に出場して15才で三重県代表に選ばれ、作曲家・佐伯一郎に師事して歌謡曲に転向、地元の高校を卒業してこの青春歌謡路線でデビューしたビクター大型新人。三重県四日市生まれの18才。本名・若尾政憲。趣味は映画観賞とボーリング。特技は絵を描くこと。レコ大新人賞(男性の部)は矢吹健に敗れ次点だった。
36 1968/10/01 篠 ヒロコ 水色の風 90 0.3 作詞:水島哲
作曲:いずみたく
編曲:親泊正昇
73年TBS系『時間ですよ』の"お涼さん"で売れっコになった彼女も元アイドル。東北学院大時代に東北放送のディレクターにスカウトされ作曲家いずみたくに師事、クラウンから本作で歌手デビューした仙台生まれの20才。本名・沼沢博子。事務所はオールスタッフ→芸映。74年ビクターから「霧雨の人」で再デビューした翌年自殺未遂騒動もあったが、85年TBS系『毎度おさわがせします』の木村一八のママ役で再ブレイク。兄と弟はプロゴルファー。92年伊集院静(夏目雅子の元亭主)と結婚。
37 1968/10/10 三代歌子 男というものは 84 0.7 作詞:星野哲郎
作曲:桜井一郎
編曲:安藤実親
クラウンからこのNTV系ドラマ『かみなり三代』(高橋英樹主演)の主題歌でデビューした演歌歌手。栃木県佐野市出身の18才、本名・近藤けい子。足利学園高校の3年生。水前寺清子と同じクラウン芸能所属。ドラマも佳境に入った69年2月にチャートイン。70年TVドラマ『女棟梁』主題歌もおなじみ。
38 1968/11/10 村井健二 川反ブルース 78 0.5 作詞:千葉幸雄
作曲:石田進
編曲:ありたあきら(小杉仁三)
神戸生まれの熊本育ち。高1で中退して上京し、62年"石火矢哲郎"の芸名で日活の大部屋俳優に。大空真弓の紹介で68年4月、自作の「愛(LOVE)」でデビューした25才。本名・田畑純一。東芝エキスプレス・レーベル第1号歌手。事務所は山王プロ→滝音プロ。その後「アデランス」などのコマソン歌手、作曲家、ラジオDJとして活躍。この2ndが秋田の川反(かわばた)を唄って地元で大ヒット。
39 1968/11/25 花房てるみ 霧雨にぬれて 79 0.8 作詞:茂木幹弘
作曲:木村勇
編曲:河辺公一
中学卒業後、62年SKD(松竹歌劇団)に入り、67年の年間最優秀賞を受賞する人気スターになったが、安定した地位と将来を投げ打って、翌年11月に退団しテイチクから本作で歌手デビューした千葉県出身の20才。本名・多賀名輝子。セントラルミュージック所属。倍賞美津子はSKDの同窓生。現在は東京でスナックを経営。
40 1968/12/05 チコとビーグルス 帰り道は遠かった 14 15.5 作詞:藤本義一
作曲:奥村英夫
編曲:寺岡真三
ピンキラ路線で売り出した男女混声グループ。紅一点のチコ(はざま千鶴子)をボーカルに迎え、このデビュー曲が一発ヒット。チコをスカウトした橋幸夫のワールドプロ所属。詞は『11PM』の名物司会者・藤本義一。「サハリンの灯は消えず」のザ・ジェノバとの競作。69年コント55号の映画『人類の大弱点』にゲスト出演。
41 1968/12/05 八代政子 あの日別れて 85 1.4 作詞・作曲:細田義勝
補作詞:吉川静夫
編曲:近藤進
58年高校卒業後すぐ古賀政男に師事、60年コロムビアから「泣けるのよ」でデビューした日本調歌手・神楽坂浮子の妹。ビクターから本作で再デビューした横浜生まれの28才。本名・平田とも子。芸名は西城八十の八と古賀の政をとった。事務所はマヒナ、畠山みどり、千昌夫、スカイ・ホークスもいた第一プロ。姉・浮子とは4才で生き別れとなり、58年1月に姉から突然電話があり14年ぶり再会。
1969(S44)年
42 1969/01/05 麻里圭子、リオ・アルマ 月影のランデブー 48 5.9 作詞:山上路夫
作曲・編曲:寺岡真三
こちらもピンキラ路線でデビューした男女混声グループ。紅一点ボーカルの麻里圭子は67年8月「命をかけて」でデビューした猪俣公章の弟子。男性スキャンダルもスーパースター級。72年映画『ゴジラ対ヘドラ』の主題歌も唄っているが、やはりスポ根ドラマ『サインはV』の主題歌が代表作でしょう。
43 1969/01/10 箱崎伸一郎⇒箱崎晋一郎 熱海の夜 34 13.6 作詞:荒川利夫(詩楽文)・藤本美沙
作曲:山岡俊弘
編曲:川口真
日大芸術学部を中退し日本テレビ演劇学校に入り、69年東芝が中原マキ(後のジャズ歌手・伊藤君子)とともに売り出した演歌歌手。岩手県紫波町出身。同郷の千昌夫もいた第一プロ所属。キャッチフレーズは"エクスタシー演歌登場!"。このデビュー曲、もともと志摩健二名義で出した自主製作盤で、B面「抱擁」も79年再発されヒットしたが、88年肝臓ガンで43才の若さで他界。
44 1969/02/01 モコ・ビーバー・オリーブ わすれたいのに 44 6.1 作詞・作曲:B. Mann & L. Kolber
訳詞:奥山T伸
編曲:ありたあきら(小杉仁三)
68年〜72年にかけニッポン放送『ザ・パンチ・パンチ・パンチ』で一世を風靡したモコ(高橋基子)、元ファッションモデルのビーバー(川口まさみ)、オリーブ(シリア・ポール)によるボンド企画のDJトリオ。オリーブ(姉はポール聖名子、パパはインド人)は大滝詠一作曲「夢で逢えたら」('77)やFM東京「ポップスベストテン」でおなじみ。61年パリス・シスターズ「貴方っていい感じ」のカバー。3rd「海の底でうたう唄」(40位)もヒット。
45 1969/02/01 エディ稲垣 熱い別れ 79 0.8 作詞:西川ひとみ
作曲:中村泰士
編曲:川口真
青山学院時代に結成したバンドで個性的なソフトボイスが評判をよび、その後ソロで米軍キャンプ、クラブ廻りしていた元カントリー&ウエスタン歌手。68年「涙にくちづけ」で第1回新宿音楽祭銅賞を獲得、翌年キングから本作でデビューした24才。本名・土屋義雄。事務所は葵企画センター→北斗企画。好きな歌手はディーン・マーチン。2nd「幸せよ今日も行かないで」(74位)もプチヒット。78年エディ・土屋に改名して再デビュー。
46 1969/02/05 ひまわり姉妹 今年も来ました渡り鳥 50 4.5 作詞:吉川静夫
作曲・編曲:吉田正
68年山形県鶴岡から上京し、本作でデビューした鹿野田鶴子(たづこ)、正子(まさこ)、光代(てるよ)の演歌3姉妹。三味線豊静に三味を、歌を吉田正に師事、"渡り鳥"シリーズで何枚か出したが71年解散。16才の末娘・光て代は75年"叶てる代"の名でソロデビューし、78年くらや日女(ひめ)、80年藤村てる代で再デビュー。畠山みどり、扇ひろ子、八代政子、荒井千津子もいた第一プロ所属。東北・北海道地方のご当地ソング。
47 1969/02/05 荒井千津子 終りのブルース 69 1.7 作詞:山上路夫
作曲:鈴木淳
編曲:小谷充
出世作『いれずみ無残』や『女めくら・花と牙』などバツグンのプロポーションで人気をさらった松竹のお色気女優。67年10月ビクターから「ふうてんブルース」で歌手デビューした東京・尾久出身の22才。69年第一プロに移籍し、本作で本格的に歌手として再デビューした矢先、フィリピンの御曹司と結婚引退。
48 1969/02/10 チャコとアップリーズ いつでも拍手を 85 0.7 作詞:美沢香
作曲:遠藤実
編曲:只野通泰(EP表記ナシ)
北海道旭川生まれのチャコ(三女・岩部佐世子16才)、リッチ(二女・律子17才)、ヒロ(長女・広子19才)のかわいい三姉妹。幼少から民謡酒場などで唄い、65年第1回ミノルフォン新人歌手募集コンクール札幌大会で認められ(チャコが1位)、68年から遠藤実のレッスンを受け本作でデビュー。元気イッパイのお座敷リズム歌謡。事務所は二宮善子も移籍した泰平プロ。
49 1969/03/01 高田恭子 みんな夢の中 17 17.5 作詞・作曲:浜口庫之助
編曲:小谷充
フォークル、高石友也らと学生フォークコンサートに出場し、67年マイク真木のザ・マイクスでデビュー。翌年キングが後援して始めた第1回カンツォーネ・コンクールで優勝し、宣伝費1千万円かけて本作でデビューしたキングの大型新人。浜口庫之助の弟子。事務所は姿憲子、美樹みどり、星克己、レイナもいた後楽園プロ。京都生まれで同志社女子高出身の22才だが、当時は2才サバよみ。レコ大新人賞は愛川みさの失格で繰り上がり当選。漫画家・藤子不二雄Aは彼女の大ファン。80年引退して結婚。
50 1969/03/01 愛川みさ 誰にも云わないで 23 16.2 作詞・作曲:遠藤実
編曲:只野通泰
知人の松尾和子の勧めで作曲家・利根一郎の弟子になり、65年18才のときビクターから"鳩山てるみ"の芸名で「愛情街道」でデビュー。この曲でミノルフォンから再デビューした埼玉県鳩ヶ谷出身の22才。本名・小山照美。パパは町議会議長。幼いころ劇団ひまわりに在籍し、映画「キューポラのある街」にも出演。事務所は津村なおみもいた只繩プロ→小沢音楽事務所→梶プロ。83年小久保尚美(競輪・中野浩一夫人)もカバー。
51 1969/03/01 八坂明彦
(やさかあきひこ)
山手線ブルース 81 0.7 作詞:山北由希夫
作曲:吉田矢健治
編曲:森岡賢一郎
66年京都・八坂神社前のナイトクラブで歌いはじめ68年春上京、フランキー堺を輩出した与田輝雄とシックス・レモンズの専属歌手として都内のナイトクラブに連日出演し、キングからこの東京のご当地ソングでデビューした大阪・摂津市出身の22才。本名・岩本章。芸名は八坂神社から。事務所はユミ・ハビオカもいた新中央芸能。ラテン系のムード曲が得意。発売3か月後にTOP100入り。72年水江公彦で再デビュー。
52 1969/03/05 藤 純子 緋牡丹博徒 46 8.1 作詞・作曲:渡辺岳夫
編曲:薊けいじ
ヤクザ映画『緋牡丹博徒』の"お竜"役で一世風靡した東映のドル箱女優。本作はその主題歌で唄はヘタウマ。72年LP「渡世こぼれ花」(3位)をリリースして6年交際していた尾上菊之助と結婚引退。74年フジ『3時のあなた』の司会でカムバック。現在の富司純子(寺島純子)である。パパは映画プロデューサー俊藤浩滋。女優・寺島しのぶは愛娘。作者は「キューティーハニー」「魔女っ子メグちゃん」の渡辺岳夫。
53 1969/03/25 J・ガールズ あなたが来ない日 85 0.5 作詞・作曲:三沢郷 松竹音楽舞踏学校に入学し、SKD(松竹歌劇団)を経てコロムビア系デノンレコードから本作でデビューした葉月しのぶ(20才)、ジュン(19才)による東京生まれの姉妹デュオ。リビエラ・プロ所属。じゅんネネ路線でシングル3枚出して引退。作者の三沢郷は「サインはV」「アテンションプリーズ」「デビルマン」の作曲や「トムとジェリー」主題歌も唄っている元フォー・コインズのベース。69年の未発表曲「黄色の世界」は95年初CD化され国内外で再評価された。
54 1969/04/01 藤野ひろ子 浜でギターを弾いてたら 72 2.4 作詞・作曲:江口浩司
編曲:森岡賢一郎
歌の勉強のため9才で上京、作曲家・江口浩司や声楽家の松田トシに歌を習い、68年TBS『第1回古賀賞コンクール』に入賞した本作でデビュー。レコ大新人賞候補にもノミネートされた18才。69年の反戦ソング「鳩のいない村」(75位)はNET系ドラマ『恋歌』主題歌。事務所はペギー葉山、三国一朗、本田俊夫(本多俊之のパパ)、秋満義孝、フォー・コインズ、スリーグレイセス、ロマネスク・セブンもいた太田プロ(東和商会)。73年病気で休業したが、89年から郷里の姫路を中心に活動。
55 1969/04/01 マキとマッキーズ あなたを知って 86 0.5 作詞:丹古晴己
作曲・編曲:土橋啓二
二条マキ&香川真輝の女性ツインボーカルが異色だったエコープロの6人組ムード歌謡コーラス。男性メンバーは岩下勝治、木村章、上辻路郎、北野ヒロシの4人。リーダー岩下がつくったラテンバンドが前身。東芝から本作でデビューしたじゅんネネとピンキラをミックスしたようなグループ。
56 1969/04/10 加藤和彦 僕のおもちゃ箱(僕のオモチャ箱) 70 1.2 作詞:北山修
作曲:加藤和彦
編曲:ありたあきら(小杉仁三)
元フォークルのノッポの人。本作でソロデビューした京都出身の22才。鎌倉、東京育ち。愛称トノヴァン。パシフィックエンタープライズ所属。71年モービル石油のCM「車はガソリンで動くのです」のナレーションも大流行したが、09年ウツ病により首つり自殺。サディスティック・ミカ・バンドの福井ミカ、作詞家・安井かずみは元嫁。
57 1969/04/25 黒沢年男 俺は行く 49 4.1 作詞:岩谷時子
作曲:いずみたく
編曲:渋谷毅
東宝が加山雄三に次いで売り出した映画スター。もともと歌手志望で66年「僕の恋人どこにいる」(B面があの「パンチ野郎」)で歌手デビュー。坂本九、飯田久彦は高校の2年先輩。アジある歌声で70年代は「やすらぎ」「時には娼婦のように」が大ヒット。"年雄"に改名してバラエティでも大活躍。熱血漢の青年医師を演じたNTV系ドラマ『おやじとオレと』主題歌。
58 1969/05/01 津軽洋子・桂子 汽車コさ乗って 61 2.6 作詞・作曲:五条ひろし
編曲:和田香苗
5才から三味線片手に流しをやり、正司敏江と62年"ちゃっかり娘"で漫才デビューした"かしまし娘"の弟子。67年"東京三味線姉妹"の名で歌手に転向し、本作で再デビューした青森県出身の姉妹デュオ。事務所は東京アドセンター→津軽事務所。日舞は名取り、新内はもうすぐ"大夫"という芸達者な二人だが、83年妹の桂子が不慮の病で亡くなり、姉洋子は津軽ひろ子の名で活動。森繁久弥は新内の相弟子。
59 1969/06/05 沖 一郎 女の川 95 0.5 作詞:高月ことば
作曲:上原賢六
編曲:山倉たかし
会社員、牛乳配達、喫茶店のボーイなど、職を転々としながら歌を勉強し、テイチクから本作でデビューした服部良一の弟子。本名・寺内邑雄。群馬県太田市生まれの20才。『お笑いマンガ道場』や「チンコロ姐ちゃん」の富永一朗が名づけ親。71年協音出版からモーニングプロに移籍し、太田浩明の芸名でポップス歌手に転向して「ブルース通りのならず者」で再デビュー。
60 1969/07/01 Kとブルンネン 何故に二人はここに 19 11.5 作詞:山上路夫
作曲・編曲:鈴木邦彦
68年9月CBSソニーのオーディションで出会い、ヒデロザ路線で売り出した男女デュオ。77年南沙織とのロマンスもあったKこと鈴木豊明は21才の明大生で小室等夫人の弟。ブルンネン(クリスタリン・ブランネン)は5才で来日しアメリカン・スクールに通う18才のアメリカ娘で、弟は70年「ONARAソング」でデビューしたサミー坊や。英亜里もいたヤマノミュージカル所属。TBS『ヤング720』の司会も務めたがブルンネンの帰国で翌年解散。鈴木は72年芸音に移籍してソロデビュー。同年ブルンネンは別の日本人男性と結婚。
61 1969/07/01 斉条史朗 夜の銀狐 70 2.1 作詞:水沢圭吾(中山大三郎)
作曲:中川博之
編曲:高橋五郎
横浜のアイ・ジョージと呼ばれた京都・長岡市生まれの22才。本名・柳田斎。平安高校卒業後すぐ呉服問屋の丁稚に入り、トラック運転手やキャバレーのボーイなど5回も転職し、このデビュー曲が有線やナイトクラブで盛んに歌われ大ロングセラーに。事務所はクラウン芸能(フリー)→木倉事務所→光企画→A&A。80年三度目の再起をかけた「恋女房」(89位)がプチヒット。歌手のポール梨木はギターの先生。水沢圭吾こと中山大三郎の出世作。
62 1969/07/05 川辺妙子 ミッドナイト東京 57 4.5 作詞:大日方俊子
作曲・編曲:筒美京平
66年TBS系『全国対抗歌合戦』で優勝して上京、作曲家高原哲のもとで歌を学び本作でデビューした北海道滝川生まれ、小樽育ちの19才。伊東ゆかり、小川知子、いしだあゆみとは違う魅力を引き出そうと筒美京平が苦心して作ったリズム歌謡。矢吹健もいたニューオリエントからいずみたくのオールスタッフプロに移籍し、71年井上ひろしのカバー「雨に咲く花」(82位)がプチヒット。
63 1969/07/10 カコとミキ 0時20分発夜行列車 92 0.2 作詞・作曲:中州朗
編曲:荒木圭男
68年3月ロー歌謡学院に入学した同期生で、東芝から本作でデビューした川崎市出身の香美カコ(香味加代子17才)、北海道鷹栖町出身のミキ中町(中町義光20才)の男女デュオ。カコは加代子の愛称、ミキは"過去"に対する"未来から。キャッチフレーズはカレッジ歌謡の新星。岡崎友紀、緑魔子もいたロープロ所属。タイトルはミキが上京時に乗った青森発0時20分の夜行列車に因む。70年4月突然コンビを解消し、香美カコ、中町二郎名義でそれぞれソロデビュー。
64 1969/07/20 高岡健二 あの日渚で… 77 0.5 作詞:橋本淳
作曲・編曲:筒美京平
NTV系『あなた出番です!』に合格し、ナベプロから本作でデビューした19才。兵庫・西宮高校時代は投手で4番打者の元球児。キャッチフレーズは"夏を切る海の黒豹"。レコーディングは橋本・筒美両氏がツキっきりで、新人では異例の初回プレス7万枚。歌はダメだったが、のち俳優で活躍。奥様は元ポルノ女優の小川節子。『熱闘甲子園』のテーマ「君よ八月に熱くなれ」も有名。
65 1969/07/21 カメとアンコー⇒カメ&アンコー 水虫の唄 50 2.9 作詞・作曲:山田真一
補作詞:足柄金太
補作曲:河田藤作
編曲:ありたあきら(小杉仁三)
ニッポン放送『オールナイトニッポン』の人気DJ、カメ(亀渕昭信)とアンコー(斉藤安弘)によるデュオ。フォークルの覆面グループ「ザ・ズートルビー」のカバーで、元歌は神戸の学生グループの「君をいつまでも」という曲。サビはメンデルスゾーン「春の歌」のパロディ。ともにニッポン放送の同期アナ、99年社長に就任したカメはホリエモン乗っとり騒動で05年退任。
66 1969/08/01 小川ローザ 風が落した涙 23 7.7 作詞:中村小太郎
作曲:田辺信一
編曲:中川昌
丸善石油「Oh!モーレツ」のCMで一世風靡したセクシー・モデル。銀座の高級クラブ「徳大寺」の元ホステス。当時このCMでスカートめくりが大流行! 70年カーレーサー川合稔との電撃結婚で引退したが、新婚6ヵ月後に川合が鈴鹿サーキットで激突死。悲しみを乗り越え家具デザイナーに転身し、イタリア・ミラノで主婦生活。73年日活映画『陽は沈み陽は昇る』で一時的にカムバックした。
67 1969/08/01 ジャック&ベティー みち 66 1.5 作詞・作曲:岡部公甫
編曲:渋谷毅
元NHKアナ・高橋圭三の事務所からデビューした男女デュオ。ともに司会者志願。ジャック(高橋徹男22才)は鹿児島県出身の国学院大学卒。ベティ(赤羽由紀江20才)は東京都中野区出身の学習院女子短大卒、のちに"あかはゆき"の名でフジ系「ズバリ!当てましょう」の司会で活躍。この年ヒデロザの成功で、トワ・エ・モア、セッちゃんとぼく、Kとブルンネン、カコとミキ、ジュンヌ・タンタン、ペドロとクリスティーナ、ユキとゆういち、ザ・フォーク・アイズなど男女デュオが続々登場!
68 1969/08/10 永田英二⇒八田英士 あこがれ/二人の世界 23 10.8 作詞:片桐和子
作曲・編曲:鈴木邦彦
劇団若草の子役からフォーリーブスの初期メンバー(永田栄二名義)になったが青山孝と交代して13才でソロデビュー。愛称・英ちゃん。このデビュー曲で第2回新宿音楽祭銀賞に。74年八田英士に改名し「別れないでおくれ」(49位)で再デビュー。77年ジャニーズ事務所を退所し「青春挽歌」(永田英士名義)で再々デビュー。現在は音楽事務所「オフィス・タッチ」の社長サン。
69 1969/08/10 伊吹二郎 いのちの女(おんな) 87 0.8 作詞:なかにし礼
作曲:村井邦彦
編曲:川口真
新聞配達、ボーイをしながらスナックで弾き語り、RCAビクターから本作でデビューした広島県呉市生まれの20才。"現代演歌の新星"と呼ばれた森進一フォロワー。本名・有田恵。私立呉港高校卒。エコープロ所属。87年ごろコロムビアから再デビュー。
70 1969/08/15 兼田みえ子 私もあなたと泣いていい? 45 5.9 作詞・作曲:三沢郷 深夜放送の草分け、文化放送「走れ歌謡曲」の初代パーソナリティ。ニックネームはミコタン。後輩レモンちゃん(落合恵子)と人気を二分した女性DJ。法政大学英文科卒の才女。作者は「サインはV」「デビルマン」「ジャングル黒べえ」「エースをねらえ!」の主題歌も作曲したコーラスグループ「フォー・コインズ」の三沢郷(東大出身)。
71 1969/08/20 椿 まみ 月の世界でランデブー 96 0.2 作詞:佐藤豹一郎
作曲:しまむらこう
編曲:花咲かおる
ハワイ生まれ、鹿児島県育ちの混血歌手。本名・橋口倫子。パパは米国人。56年ラジオのノド自慢で優勝し、万城目正音楽院で学んだあと、59年ゼネラルレコードから南里磨美の名で14才でデビュー。翌年吉永小百合、笹森礼子と"日活パール・ライン"で売り出したがパッとせず、63年"椿麻美"に改名し、テイチクから田端義夫とのデュエット「ふたり舟」で再デビュー。66年ローヤルレコードに移籍し、アポロ11号にあやかった本作が唯一のヒットに。72年ひと重まぶたの整形手術に失敗して自殺…
72 1969/08/25 佐久間浩二 まぼろしのブルース 71 0.3 作詞・作曲・編曲:藤本卓也 66年から1年半、矢吹健と東京・大森で流しながら作曲家・藤本卓也に師事、このソウル演歌でユニオン(テイチク)からデビューした青森県深浦町出身の20才。本名・野呂和男。事務所は芸音。発売から半年経った70年3月に1週だけチャートイン。72年に勝彩也など様々な歌手がカバーした幻の名曲。ジャケの衣装は黒いシースルー。
73 1969/09/05 ベイ・ビーツ 愛のモトマチ 42 8.6 作詞・作曲:三枝伸
編曲:森岡賢一郎
元GS"デイ&ナイツ(ニック・ニューサの田中収がいた)のリーダー三枝伸が結成したグラモフォン専属の男女6人グループ。三枝はフィンガー5や小川みき(元・岡田みき)の作曲もしたハマクラの弟子。メンバーは紺野俊三、畑ひろしら。紅一点のボーカル小鹿しおりは70年「恋は片道切符」でソロデビュー。横浜を中心に活動し、このデビュー曲で第2回新宿音楽祭銅賞に。三橋プロのスコッチ・ファイブも78年B面でカバーした佳曲。
74 1969/10/01 北 公次 ひとりぼっちになった時 72 1.7 作詞:竹内伸光
作曲・編曲:東海林修
フォーリーブス"コーちゃん"のソロデビュー曲。和歌山県田辺市出身。本名・松下公次。ステージで魅せた"バック転"もチビッ子に大ウケ。フジTV系の主演ドラマ『ボクは女学生』『ボクは恋人』も好評。解散後は第一プロに移籍、79年シャブで逮捕されたが、88年ジャニーズ暴露本「光GENJIへ」がベストセラーに。吉永小百合の大ファン。五木ひろしや野口五郎と仲がいい。2012年肝臓ガンで他界。65年ジャニーズ「君が若者なら」(5位)のB面カバー。
75 1969/10/01 土居まさる カレンダー 75 2.3 作詞:のなかみやこ
作曲:三嶋清正
深夜放送『セイ!ヤング』のDJで一躍人気が出た文化放送のアナウンサー。本名・平川巌彦。70年フリーになり、軽妙な語りでNTV系テレビ『TVジョッキー』の司会など売れっ子だったが99年すい臓ガンで急逝。このデビュー曲はエレック音楽教室の生徒が作ったエレックレコード第1弾。沢田駿吾をはじめ一流プレーヤーが演奏したボサノバ歌謡。
76 1969/10/05 梅宮辰夫 番長ブルース 64 1.3 作詞:もず唱平
作曲:不詳
編曲:島豊
日大法学部在学中にスカウトされ、三田佳子との"ゴールデンコンビ"で売り出した東映のニューフェイス。梅宮アンナパパ。事務所は東京エースパブリシティ→V企画。映画『盛り場シリーズ』やTV『くいしん坊!万才』など幅広く活躍したが、慢性腎不全で2019年他界。カッコいい現代やくざを演じ、アタリ役となった映画『番長シリーズ』主題歌で原曲は練鑑ブルース。
77 1969/10/10 三条アンナ 第一章・涙 62 3.1 作詞:サトウハチロー
作曲:寺岡真三
編曲:船木謙一
69年ビクターのオーディションに合格し、本作でデビューした18才。事務所はビクター芸能→東京ロマンチカの芸音。青森・弘前のリンゴ園の娘。黒人歌手マヘリア・ジャクソンが目標。71年「これが最後のまがりかど」(筒美京平作曲)を出して東芝に移籍し、ペギー葉山のカバー「南国土佐を後にして」で再デビュー。現在はジャズシンガー。
78 1969/11/01 三木たかし 悲しきコンチェルト 77 0.3 作詞:山上路夫
作曲:三木たかし
編曲:高見弘
68年妹の黛ジュンに提供した「夕月」で一躍売れっコ作曲家になった元ロス・フラミンゴスの渡辺たかし。渡辺トモコ(ジェリー藤尾の元嫁)の甥。CBSソニーから本作で歌手デビュー。もともと15才からギターを学び、趣味でバンド活動をしていた。「津軽海峡・冬景色」「めだかの兄妹」「時の流れに身をまかせ」「アンパンマンのマーチ」など数多のヒット曲を生みだしたが2009年下咽頭ガンで他界。「トムとジェリー」の梅木マリ(松平マリ子)は元嫁。
79 1969/11/01 由布院和子 わたしの履歴書 93 0.2 作詞:白鳥朝詠
作曲・編曲:阿部純
高2のとき『十人抜きのど自慢』で優勝し、63年から作曲家・上原げんとに2年間師事、65年小川和子の本名でコロムビアから「娘ギター笠」でデビュー。69年由布院和子に改名してCBSソニーから「おんな酒」でカムバック。パンタロンでダイナミック演歌を歌う大分県別府市生まれの23才。
80 1969/11/05 月亭可朝 出てきた男 40 4.9 作詞・作曲:月亭可朝 これがデビュー曲。2nd「嘆きのボイン」(14位)のギター漫談で一世風靡した関西の売れっコ落語家。トレードマークはダテメガネとダービーハット。横浜生まれ、大阪育ちの31才。本名・鈴木傑(まさる)。師匠は人間国宝の桂米朝。弟子に月亭八方、孫弟子に八光、方正(山崎邦正)がいる。野球トバクやストーカーで何度か捕まリ、2018年3月急性肺腺維症で他界。
81 1969/11/05 シング・アウト 涙をこえて 53 7.3 作詞:かぜ耕士
作曲・編曲:中村八大
NHK『ステージ101』のヤング101オーディションで選ばれ、RCAビクターから本作でデビューした惣領泰則(リーダー)、江崎和子(現ロビー和田夫人)、ケリー・コワ、中岡淑子、池田美和、原田時芳、ビル・クラッチフィールド(ヒゲの米国人)、樋口康雄ら10人組のコーラスグループ。樋口は72年ピコ名義でソロデビューしたソニー副社長の息子。高校時代の石川セリ(井上陽水夫人)も2ndから参加。シングアウトINC所属。最近は学校の合唱曲としてもおなじみ。
82 1969/11/05 大野 進 ニャロメのうた 62 2.4 作詞:赤塚不二夫
作曲:熊野千賀夫
編曲:竹田由彦
赤塚不二夫原作コミック「もーれつア太郎」のイメージソング。本業はグラモフォンレコードのミキサーという25才の録音技師。風貌はアゴヒゲに黒メガネと少々ヒッピー風ないでたち。この曲を歌う7人の新人歌手オーディションがうまくいかず、マイクの前で自ら歌ったところスタッフ全員の絶賛を浴びレコードを吹き込むことに。翌年ひまわりキティーズの露木美穂(8才)と唄った2nd「おれと結婚しろニャロメ」をリリース。
83 1969/12/01 沢 知美 モーニング・ブルース 84 0.3 作詞:有馬三恵子
作曲:彩木雅夫
編曲:郷徹也
63年東宝の"ミス・プレタポルテ"に入選、66年北村英二クインテットの専属歌手となり、翌年「私にいわせて」で歌手デビューした元ファッションモデル。同年10月『11PM』のカバーガール(ジューン・アダムス、我妻マリ、五十嵐勝美に次いで4代目)で人気者に。本名・中野味和子。旧芸名は中野美和子。東京生まれの22才。札幌・本門寺の住職の娘。名づけ親は同じ第一共栄の舟木一夫。75年扇ひろ子の長男と結婚したが翌年破局し、銀座の雇われママに。森進一とのロマンスも話題に。
84 1969/12/10 真芽正恵
(しんめまさえ)
サニー坊や 67 3.3 作詞・作曲:国分正恵
編曲:青木望
69年11月上京し、ハーベストレコード(ミノルフォン)から本作でデビューした札幌生まれの18才のフォーク歌手。本名・国分正恵。日昭芸能所属。高校在学中から独学でギターと歌をマスター、身長142センチと小柄なため「マメ」の愛称で地元で人気に。TBS系『ヤング720』にも出演。71年反戦歌「国境の白いばら」(61位)もプチヒット。
85 1969/12/20 田中のり子 鳥になった少年 25 10.5 作詞:山上路夫
作曲・編曲:高見弘
NHK東京放送児童合唱団出身。高校からクラシックやシャンソンを学び、69年7月「第6回日本シャンソンコンクール」で優勝、本作でデビューした東京生まれの18才。石井好子の石井音楽事務所所属。72年いずみたくシンガーズに参加し「帰らざる日のために」が大ヒット。その選抜メンバーで『徹子の部屋』のOPテーマも唄っている。
86 1969/12/25 笑福亭仁鶴 おばちゃんのブルース/どんなんかなァ 42 3.9 作詞:笑福亭仁鶴
作曲・編曲:田中正史
65年地元大阪の深夜ラジオでデビュー。69年MBS系『ヤングおー!おー!』の司会で注目され、73年ボンカレーのCM「じっとがまんの子であった」が流行語になった吉本のお笑いタレント。もともとB面だったペーソスあふれる哀愁ソング。続く「大発見やァ!」(54位)もスマッシュヒット。晩年はNHK『バラエティー生活笑百科』の司会で活躍したが2021年病没。
1970(S45)年
87 1970/01/05 加橋かつみ 花の世界 58 1.7 作詞:加橋かつみ
作曲:村井邦彦
編曲:ジャン・クロード・プチ
元タイガースのトッポ。69年LP「パリ・1969」でソロデビューした矢先、ミュージカル「ヘアー」のマリファナ・パーティーで逮捕(のち不起訴)。71年ユーミン作曲「愛は突然に…」(翳りゆく部屋の元曲)でカムバック。75年北島三郎の事務所に移籍し「哀哭(あいこく)」(63位)で演歌に転向して再デビュー。のちゴダイゴの事務所に移籍。アニメ『ニルスのふしぎな旅』主題歌もおなじみ。
88 1970/01/10 浜 真二 おんな道 31 10.8 作詞・作曲:浜圭介
編曲:川口真
森山加代子の元付き人。64年牧幸次、66年大木賢でデビューしたが肌に合わず作曲家に転向、東芝に持ち込んだこの曲を自分で唄ってヒット。現作曲家・浜圭介である。札幌育ちだが、生まれは旧満州・東安の捕虜収容所。兄と姉を異郷の山中で失っている。74年奥村チヨと結婚。87年桂銀淑と唄った「北空港」(87位)はカラオケの定番。
89 1970/01/25 萩本欽一 何処かにお前が 16 11.3 作詞:萩本欽一
作曲:小泉宏
編曲:川口真
浅草育ちのコメディアン"欽ちゃん"が企画、製作、監督、主演を務めた映画『手』主題歌。作曲の小泉宏はダン池田とニューブリードのピアニスト。もともとB面候補でA面はインストにする予定だったとか。70年のボサノバ歌謡「あ〜ねむいなあ〜」、75年「拝啓おかあさん」、78年真屋順子とのデュエット「妻は夫をいたわりつ」など知られざる傑作シングルも。浅井企画所属。
90 1970/01/25 ユミ・ハビオカ 命をかけて 100 0.4 作詞:なかにし礼
作曲:曽根幸明
編曲:高見弘
68年大映レコードから本名のウミット・ヨードス名義で「星になりたい」でデビューしたがパッとせず、翌年改名して「だれよりも愛してた」で再デビューした女性ハーフ歌手。パパがトルコ人。東京出身の25才。事務所は木倉事務所→新中央芸能→ヤマダプロ。本作はデノン移籍第1弾シングル。ペプシコーラのコマソンもおなじみ。
91 1970/01/25 上月 晃
(こうづきのぼる)
夜明けの砂丘 100 0.2 作詞:古野哲哉
作曲:河村利夫
編曲:東海林修
"ゴンちゃん"の愛称で親しまれた宝塚男役トップスター。熊本県山鹿市生まれ、本名・原口貴美子。70年退団して女優に転向し、71年ファンの公金横領事件で引退するも翌年カムバック。79年元防衛庁長官・松野頼三とのスキャンダルも話題になった。99年大腸ガンで他界。本作は第2回古賀賞入賞のカンツォーネ風の楽曲で、コロムビアの歌謡曲路線『グリーン・エース・シリーズ』第1弾。
92 1970/02/05 渥美マリ 可愛い悪魔 70 2.9 作詞:橋本淳
作曲・編曲:筒美京平
68年映画『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』でデビュー。大映映画『いそぎんちゃく』や『でんきくらげ』など"軟体動物シリーズ"が話題になった元大映ニューフェイス。ヌードジャケが評判になった本作で歌手デビュー。パパもママも大映の役者さん。71年"ハダカ拒否宣言"してホサれ、大映倒産や酒井修との破局でノイローゼ騒動も。75年渥美まり恵の本名で「愛のかわき」で再デビュー。
93 1970/02/05 ドンキー・カルテット 宮本武蔵 73 2.4 作詞・作曲・編曲:ジャイアント吉田 ドリフターズを脱退した小野ヤスシ、ジャイアント吉田、猪熊虎五郎と日大芸術学部出身の祝勝によるコミックバンド。牧伸二のバックで人気が出て、68年東芝から「男のまごころ」で歌手デビュー。佐藤音楽事務所所属。人気絶頂の70年突然解散し、小野はフジ系『スターどっきりマル秘報告』の司会などで活躍。ウエスタンのメロディにのせて歌い、語りまくるナンセンスソング。
94 1970/02/25 松浦 健 薔薇はよみがえる 71 1.9 作詞:橋本淳
作曲:筒美京平
中学を出て経理学校に入り、バンドをつくってジャズ喫茶で唄っていたのをスカウト。"モダン演歌の新星"のキャッチフレーズでコロムビアから本作でデビューした佐賀県伊万里市生まれの20才。本名・浦上勉(うらかみつとむ)。第一プロ所属。好きな歌手は菅原洋一。趣味は釣りと陸上競技。筒美京平独特の"京平節"ともいえるソフトロックなムード演歌。細野晴臣お気に入りの1曲。
95 1970/03/01 瀬川映子⇒瀬川瑛子 長崎の夜はむらさき 25 16.3 作詞:古木花江(星野哲郎)
作曲・編曲:新井利昌
87年「命くれない」(2位)でカムバックを遂げた彼女も、67年クラウンから「涙の影法師」でデビューしこの7枚目が初ヒットしたお色気フェロモン歌手。紅白歌手・瀬川伸の次女。生まれは東京だがこのヒットで長らく出身地を長崎と偽っていた。渡辺はま子、明石光司、一の瀬謙、獅子てんや・瀬戸わんやもいた山崎音楽事務所所属。姉は62年キングから「ある恋のバラード」でデビューした東洋企画所属の瀬川純子。
96 1970/03/01 吉沢京子 幸せってなに? 43 6.1 作詞:岩谷時子
作曲:森本太郎
編曲:川口真
69年TBS系『柔道一直線』のヒロインに抜擢され、ブロマイド売上1位の人気女優に。劇団ひまわり出身。事務所はナベプロ系のサンズ。アニメ『ど根性ガエル』京子ちゃんのモデル。初恋の元カレ中村勘九郎(後の勘三郎)とは75年太地喜和子との浮気で破談。松平健とのロマンスも。83年大阪の実業家と結婚したが6年で破局。作曲は元ザ・タイガースのタロー。歌の方はライバル岡崎友紀ほどウマくなかった…
97 1970/03/05 岡崎友紀 しあわせの涙 35 9.3 作詞:後藤やす子
補作詞:タマイチコ
作曲:中州朗
編曲:森岡賢一郎
7才で東宝アカデミー児童科に入り、70年ドラマ『おくさまは18歳』やTBS系『ヤング720』の司会で超売れっコになった庶民派アイドル女優。このデビュー曲の原詞は中2の女のコ、曲は事務所の社長・長沢ロー。歌謡路線に転向した72年「私は忘れない」(21位)が最大のヒット曲。76年ユーミンが書き下ろした「グッドラック・アンド・グッドバイ」(セリフ入り)も必聴♪
98 1970/03/05 津々井まり 人魚の恋 58 4.5 作詞:山口あかり
作曲:矢野行雄
編曲:馬飼野俊一
東京の高校を中退しジャズ喫茶に入りびたっていたが、水泳できたえたバスト94のプロポーションと声を買われ、石原プロから本作でデビューした大分県出身の19才。本名・筒井まり子。キャッチフレーズは"セクシー・ジャンボ"(大きなバストから)。唄は事務所の先輩・黛ジュンと奥村チヨをミックスした感じ。ヤマテアーツに移籍後、72年引退してホステスに。B面「悪なあなた」も人気のグルーヴ歌謡。
99 1970/03/05 ジョニー・三村(みつむら) お願いだから 62 4.0 作詞・作曲:東洋介
編曲:馬飼野俊一
ロングヒットしたこのロマン歌謡でRCAビクターからデビューしたホストクラブ出身のムード歌謡歌手。大学時代からコーラスグループ、カントリーなどをやり、卒業後も都内各地のクラブで歌っていた岐阜出身の23才。本名・篠田英樹。趣味はギター。ワールド・エンターテイナーズビュロー所属。71年から岐阜放送『ヤングスタジオ1430』の初代パーソナリティも担当。
100 1970/03/05 高山ナツキ ありがとう恋 82 1.5 作詞:杉紀彦
作曲:山崎唯
編曲:近藤進
10才で船村徹の弟子となり、65年東芝から「君は還らない」でデビュー。ビクターに移籍して本作がプチヒットした岡山県生まれの23才。事務所はセブンミュージック→高橋圭三プロ。パパは作曲家・倉知輝。空手は初段の腕前で大山倍達の門下生。73年強盗に襲われ、翌年事件記者に転身しNTV系『ウィークエンダー』のレポーターでも活躍。
101 1970/04/05 胡浜三郎
(えびすはまさぶろう)
女のまごころ 17 15.2 作詞:丹古晴己
作曲・編曲:大沢浄二
70年NTV系『全日本歌謡選手権』で10週勝ち抜き初代チャンピオンを獲得し、本作でデビューした広島県出身の20才(実は22才)。本名・胡浜勲。矢吹健、伊吹二郎、勝彩也、今野正夫と同じ森進一フォロワー。春日八郎の春日プロ所属。この年のレコ大新人賞有力候補だったが、デビュー4ヶ月で事務所独立に絡む訴訟沙汰に巻き込まれ休業。75年大島プロから再デビュー。平成になって"森進伍"の別名で森進一のモノマネタレントに。
102 1970/04/05 九重佑三子 うちあけばなし 43 9.0 作詞:牧ミエコ
作曲:今井久
編曲:川口真
63年フォー・シーズンズのカバー「シェリー」でマナセプロからデビューした元パラキンの紅一点。セシールカットのボーイッシュな魅力で64年ソロデビュー。レコ大新人賞は接戦で都はるみに敗れたが、67年ドラマ『コメットさん』でチビッ子のアイドルに。歌舞伎の中村賀津雄と破談後、田辺靖雄と73年結婚。プチ整形や週刊誌の"性体験告白"も話題に。71年アローン・アゲインのカバー「また一人」も珍盤マニアに人気。
103 1970/04/10 桜木健一 恋はうそつき 74 2.2 作詞:阿部豊
補作:岩谷時子
作曲:筒美京平
子役の宮土尚治(本名)から改名し、69年主演ドラマ『柔道一直線』でブロマイド売上1位の人気俳優に。その三枚目ぶりでドラマ『刑事くん』も人気シリーズに。75年主演ドラマ『虹のエアポート』(TBS系)ではパイロット役を演じ、主題歌「青春の刻(とき)」(29位)もスマッシュヒット。71年のドラマ主題歌「太陽の恋人」も佳曲。本作は雑誌「明星」募集詩。
104 1970/05/05 城 健二 貴方さがして 46 7.9 作詞・作曲:石坂まさを
編曲:成田征英
本作でRCAからデビューした作曲家石坂まさをの弟子。本名・馬場幸雄。北海道函館出身の21才。同郷で同門の藤圭子は妹弟子。趣味は野球。小3のとき両親が離婚、新しいママになじめず16〜17才の頃に家出、上京して北島三郎を目標に"流し"をやっていた。70年藤圭子の主演映画『涙の流し唄 命預けます』にもゲスト出演。71年「おんな街哀歌」(71位)もプチヒット。
105 1970/05/25 朝香ふみえ(デュエット・中島文雄) ある日渚で 61 4.1 作詞・作曲:中島文雄
編曲:はやしはじめ(林一)
本作でフィリップスからデビューした武蔵野音大出身の朝香ふみえ(22才)と日大芸術学部の学生・中島文雄(20才)によるコミカルなほのぼの系男女デュオ。69年9月「キリン・フォーク・コンテスト」で中島がこの曲を自作自演で唄って優勝し、新興楽譜出版の紹介で翌年3月に結成。フォーク好きな二人は結成前からの顔見知り。朝香は72年CBSソニーから「草むらにのこされて」で再デビュー。
106 1970/06/05 森本和子 酔いどれ女の流れ歌 39 8.8 作詞・作曲:みなみらんぼう
編曲:寺岡真三
57年芸能界入り、59年「三吉馬子唄」(松山恵子のB面)でデビューし、65年「素敵な彼氏」で再デビュー。この三度目のデビューでようやくブレイクした遠藤実の弟子。シナリオライターだったみなみらんぼうの出世作。事務所は極東エージェンシー→松島アキラ、若井リルもいたIM企画→エコープロ。コロムビア同期の杉良太郎は元カレ。66年船村徹の力作「ハイティーン・ゴーゴー」もマニアに人気。現在は医者の妻。
107 1970/06/10 市地洋子
(いちじようこ)
髪を染めたの 96 0.5 作詞:なかにし礼
作曲・編曲:鈴木邦彦
68年中尾ミエの『恋のシャロック』コンテストで"ミス・シャロック"に選ばれナベプロ入り。スクールメイツやドリフターズの映画で活躍後、芸映に移籍して本作で歌手デビューした埼玉県草加市出身の20才。70年TBS系『ヤング720』の司会や映画『ずべ公番長』シリーズ、特撮ヒーロー『ミラーマン』の野村隊員役、73年安芸晶子名義で『GO!GO!スカイヤー』にも出演。特技はモダンバレエ。映画やグラビアでヌードも。
108 1970/07/01 ジャンニ・ナザーロ 傷あと(日本語) 33 4.9 作詞:増永直子
作曲:平尾昌晃
編曲:レナート・アンジョリーニ
イタリアはナポリ生まれ。70年サン・レモ音楽祭で「恋は鳩のように」を唄って入賞し、万国博で来日したときレコーディングした本作がスマッシュ・ヒットしたカンツォーネ界のプリンス。70年布施明とのジョイントコンサートも話題。その甘いルックスでのちに母国でも成功を収めた。
109 1970/07/05 森本レオ 親父にさよなら 83 1.3 作詞:森本レオ
作曲:佐々木勉
編曲:馬飼野俊一
68年東海ラジオ「ミッドナイト東海」のDJで人気がでた個性派役者。本名・森本治行。名古屋生まれの27才。日大芸術学部放送科出身。グリーンシティ所属。パパは板前さん。このデビュー曲は東海ラジオのフォーク番組『集まれヤング』で歌って好評だったものをレコード化。71年森和代(小椋佳のジャケットの人)とデキ婚したが、水沢アキ、石原真理子との淫行騒動などで長年別居状態。『機関車トーマス』のナレーションもおなじみ。
110 1970/07/10 柳 亜矢 男と女がいるから 75 0.8 作詞:中山大三郎
作曲・編曲:高橋五郎
第二の島倉千代子として、63年12月クラウンから坂芳子の本名で「哀愁の果て」で13才でデビューした遠藤実の弟子。山形県長井市生まれ。事務所はクラウン芸能。お色気&辺見マリ路線にイメチェンしたこの再デビュー曲が発売3ヶ月後にTOP100入り。
111 1970/07/20 レイモンド・ラヴロック 恋は風 34 5.3 作詞・作曲:浜圭介 映画『ガラスの部屋』で日本でも人気が爆発したローマ生まれの二枚目俳優。パパは英国人でママはイタリア人。たどたどしい日本語で唄ったこの森永チョコフレークのコマソン(本人も出演)がスマッシュヒット。のちにレイ・ラブロックに改名したが2017年ガンで他界。B面「ガラスの影」は世界のナベサダ作曲。
112 1970/08/05 ゴールデン・ハーフ 黄色いサクランボ 38 6.6 作詞:星野哲郎
作曲:浜口庫之助
編曲:川口真
69年NTV系『ドリフターズ大作戦』のマスコット・ガールでデビューしたお色気ハーフ・グループ。ナベプロ系のサンズ第1号タレント。当初はエバ、マリア、ユミ、タミー、マーガレット、ミキの6人で途中加入のエリは麻薬騒ぎで71年12月脱退。『8時だョ!全員集合』のレギュラーをキャンディーズに交代して74年3月解散。エバはタレント、森マリア(パパはFBI捜査官)は女優に。故・高村ルナは76年ポルノ女優に。西条満がほぼ振付を担当したアクション・アイドルの元祖。72年「太陽の彼方」(17位)が最大ヒット。
113 1970/08/25 神 サオリ 89 1.4 作詞:藤田まさと
作曲:猪俣公章
編曲:竹村次郎
銀座の一流クラブ「じゅん」「しゃるまん」で歌っていたのを藤田まさと&猪俣公章に見出され、グラモフォン(ポリドール)から本作でデビューした藤圭子フォロワー。東京出身で本名は金子敏江。事務所は島津ゆたかの東京プロ→神戸一郎のミュージック・エース→イースタン・ミュージック。特技はドラムとモダンバレエ。好きな歌手はレイ・チャールズ。
114 1970/08/25 ルノー・ベルレー 別れのスキャット 89 0.4 作曲・編曲:佐藤勝 69年映画『個人教授』でナタリー・ドロンに憧れる青年を演じ、レイモンド・ラヴロックと人気を二分したフランスのイケメン俳優。70年「さらば夏の日」などに出演。翌年浅丘ルリ子との主演映画『愛ふたたび』が日本で大ヒット。本作は主演映画『別れのスキャット』のサントラで全編セリフという異色作。
115 1970/09/01 本田路津子 秋でもないのに 34 8.5 作詞:細野敦子
作曲:江波戸憲和
編曲:馬飼野俊一
70年東京12ch「ハルミラフォークコンテスト」で優勝し、本作でデビューした福岡県出身のフォーク歌手。同じ事務所の森山良子の妹分。71年「風がはこぶもの」や72年NHKの朝ドラ『藍より青く』の主題歌「耳をすましてごらん」、ピート・シーガーのカバー「一人の手」、NHKみんなのうたの「小犬のプルー」もおなじみ。75年結婚引退して渡米、現在はゴスペルシンガーに。石川鷹彦のカバー。
116 1970/09/05 大船 渡
(おおふなわたる)
板前さんよ 79 1.3 作詞:坂口宗一郎
作曲:猪俣公章
編曲:竹村次郎
65年コロムビアの歌謡コンクールに入賞し、チャーリー石黒にスカウトされ上京、67年本名の千田浩二で「ソーラン哀歌」でナベプロからデビューした元仙台市役所職員。70年本作で再デビューした猪俣公章の一番弟子。岩手県三陸町生まれの24才。江藤潤、シュガーラブ、瀬戸内まゆみもいたチャーリーミュージックセクション所属。現在は大船音楽事務所の社長で弟子に美月優ら。
117 1970/09/05 君 夕子 神様がまちがったのね 88 0.8 作詞:西沢爽
作曲・編曲:鈴木邦彦
65年大阪から上京、船村徹に師事、69年千麻田玲子の芸名で「汽笛のあなた」でデビューしたがダメで、翌年このリズム歌謡で再デビュー。事務所は水原弘もいたA&A(長良事務所)。84年カムバックして「昭和任侠伝」「御身」がヒットするも、96年引退してスナックのママに。73年特撮ヒーロー『ロボット刑事』に霧島サオリ博士役で出演。
118 1970/09/05 今野正夫 死んでも愛して 88 0.3 作詞:麻生たかし
作曲:猪俣公章
編曲:森岡賢一郎
70年6月NTV系『全日本歌謡選手権』の10週勝ち抜きチャンピオンになり、ビクターから本作でデビューした東京生まれ、函館育ちの20才の演歌歌手。本名・今野雅伸。東京の本郷高校を卒業し、作曲家・中島安敏について1年歌の勉強、友人と演歌コーラスグループを組んで歌っていたが、ピーターや中山千夏を育てたボン・ミュージック企画のオーディションに合格しプロの道へ。キャッチフレーズは"トム・ジョーンズばりの絶叫演歌"。目標はもちろん森進一。
119 1970/09/05 マモル・マヌー 雨の街 97 0.2 作詞:なかにし礼
作曲・編曲:鈴木邦彦
甘いルックスで人気を集めた元ゴールデン・カップスのドラマー兼ボーカル。69年独立し、このムード歌謡でソロデビューした横浜出身の21才。本名・三枝守。ハーフで売り出したがレッキとした日本人。72年三枝マモル、73年ゆうき剛で再デビューしたがパッとせず、宝石商に。71年「サンゴ礁の娘」は尾崎紀世彦、郷ひろみ、城みちるもカバーした筒美京平の秀曲。2020年心筋梗塞で他界。
120 1970/09/25 石田ゆり 悲しみのアリア 27 6.8 作詞:なかにし礼
作曲・編曲:筒美京平
中学から声楽を学び宝塚音楽学校を卒業、70年姉いしだあゆみと同じ芸映からデビューした大阪池田市出身の19才。岡崎友紀らと東芝・清純三人娘で売り出す予定もあったが、71年周囲の反対を押し切ってなかにし礼と結婚。のちに女優でカムバック。顔がピーターとウリふたつ。NHKの朝ドラ『てるてる家族』の冬子(石原さとみ)のモデル。
121 1970/09/25 本田 孝 雪国の女(ひと) 79 1.8 作詞:川内康範
作曲:彩木雅夫
編曲:森岡賢一郎
郷里の大阪でNTV系『全日本歌謡選手権』に3週勝ち抜いて上京、RCAビクターからこの情感たっぷりの演歌でデビューした14才。小野階子(鈴木邦彦夫人)もいた橋幸夫のワールドプロ所属。本名・本田孝信。東京・馬込東中の2年生。家庭的に恵まれなかったが、スポーツが好きな明るい少年。72年村木正人の名で映画『高校生無頼控』の主題歌で再デビュー。
122 1970/10/05 平 浩二 女の意地 42 9.4 作詞・作曲:鈴木道明
編曲:有明春樹
69年テイチクから「なぜ泣かす」でデビュー、72年「バス・ストップ」(11位)が大ヒットした長崎県佐世保出身の21才。真理アンヌとロマンスのあと、一般人女性と80年結婚。事務所は「ウルトラマンタロウ」の福沢良(吉田勝美→武村太郎)、池田真津子、牧れい子、松本ちえ子、倉田まり子、南永吾もいたニューバンブー。この出世作は本家・西田佐知子やクールファイブと競作になり、71年日活で映画化され本人もゲスト出演。
123 1970/10/05 岡田可愛 小さな日記 62 3.9 作詞:原田晴子
作曲:落合和徳
編曲:青木望
小学6年のときに日本児童劇団(現山王プロ)に入り、65年NTV系『青春とは何だ』や69年視聴率40%超えの『サインはV』の主演で人気が出た女優。本名・熊本可愛。大阪生まれで6人兄妹の末っ子。70年東宝を離れフリーに。81青年実業家と結婚し本人も女実業家に転身。長男は俳優の岡田亮輔。レコーディングでは悲しみを出すため涙を流して唄ったというフォー・セインツのカバー。
124 1970/10/05 西条 秀 泣いてる長崎 87 1.7 作詞:千坊さかえ
作曲:花礼二
編曲:川口真
68年高校を出てすぐ群馬県から上京、雑誌の切り抜きを頼りに木倉事務所に就職して憧れの青江三奈の付き人になり、青江のプロデュースで日本フォノグラムから本作でデビューした20才。青江自らレコーディングに立ち合い、ディレクターは本城和治。芸名は青江の恋人で作曲もした花礼二が命名。
125 1970/10/10 ジューク・ボックス さよならの祈り/海に沈めて 45 2.6 作詞:山上路夫
作曲・編曲:鈴木邦彦
ヒロ(円谷弘之)、アッキ(吉本あき弘)、ピピ(小谷純)、カオル(やなせかおる)によるジャニーズ・カルテット。キャニオンレコード第1号歌手。フォーリーブスの弟分。71年カオルが脱け、ノンノン(岡典男)が加入。リードボーカルでリーダーのヒロ(劇団ひまわり出身)は72年独立し「さよならの瞬間」でソロデビューし、84年本多貴之で再デビュー。ピピとカオルは89年ジャニー喜多川の暴露本が話題に。アッキは国仲涼子の芸能プロ社長も務めたが2015年恐喝容疑で逮捕。
126 1970/10/25 勝 彩也(かつあや) 恋あざみ 50 4.7 作詞:泉淳三
作曲:彩木雅夫
編曲:森岡賢一郎
森進一そっくりなテイチク初の大型新人。北海道長沼町出身の21才。本名・上村孝法(たかのり)。事務所はクールファイブのハリオプロ→中谷プロ。芸名はスターの座を勝ち取る「勝」と名づけ親の恩師・彩木雅夫(元HBCプロデューサー)の「彩」をとった。このデビュー曲が71年有線年間9位に。その後体調を崩し引退したが81年カムバック。現在はヨガ道場を経営。
127 1970/11/05 全日本アマチュア・フォーク・シンガーズ 戦争を知らない子供たち 62 3.9 作詞:北山修
作曲・編曲:杉田二郎
71年ジローズで大ヒットしたオリジナル。70年の大阪万博覧会場で実況録音した反戦歌で、冒頭の語りは作詞もした元フォークルの北山修。メンバーにデビュー前のチェリッシュやバンバン、本田路津子、「今はもうだれも」のウッディ・ウーもいた。
128 1970/11/10 天童よしみ 風が吹く 67 3.5 作詞:たけなかろう
作曲:木村好夫
編曲:馬飼野俊一
小4でフジ系『日清ちびっこのどじまん』で優勝、70年『全日本歌謡選手権』第7代チャンピオンになり、キャニオンから本作でデビューした大阪・八尾出身の16才。本名・吉田芳美。大阪女子短大附属高校の1年生。プレデビューは70年『いなかっぺ大将』主題歌。事務所は森朋子、斉藤京子もいた藤家虹二クインテットの虹プロ→関西ポニー。長らく芽が出なかったが85年「道頓堀人情」(47位)が初ヒットし紅白の常連に。99年脱税事件も。
129 1970/12/05 北野ルミ あなた愛してなぜわるい 97 0.4 作詞:山口あかり
作曲:中村泰士
編曲:有明春樹
フジ系『タワー・プレゼント』のアシスタントから、69年「初めての恋」でRCAビクターからデビューしたエコープロの歌謡ポップス歌手。ダーク・ダックスの「花のメルヘン」のオリジナルの人。70年「ギターのように愛されたい」は作者の佐々木勉と小林啓子も83年デュエットした佳曲。73年結婚して引退。
1971(S46)年
130 1971/02/05 渡 京子 演歌まごころ 71 2.2 作詞・作曲:石坂まさを
編曲:池田孝
この曲でRCAビクターからデビューした福岡県広川町出身の20才。本名・川口春美。中学卒業後に上京、歌を勉強していたが芽が出ず石坂まさを歌謡教室でお茶くみしていたのを見いだされ、師匠の石坂が考えた"東京のイモねえちゃん"という変わったキャッチフレーズでデビューした演歌歌手。居上博とファイン・メンツもいた大阪の昭和プロ所属。
131 1971/02/25 かずみあい おんな花 33 8.7 作詞:川内彩友美
作曲:城美好
編曲:池田孝
クール・ファイブを生んだ長崎のクラブ「銀馬車」出身。長崎から上京、チャーリー石黒(城美好)のオーディションに合格して本作でデビュー。独特の節回しで"女前川清"とよばれた演歌歌手。本名・馬場愛子。キャッチフレーズは演歌の花。『第4回新宿音楽祭』敢闘賞受賞。ハリオプロ解散でMCプロ→小沢音楽事務所→フレンド企画→紀ノ国屋→テンバープロと事務所を渡り歩き何度か再デビュー。グラビアでも活躍。
132 1971/02/25 白川奈美 恋の灯が消える 73 1.8 作詞:爪生かずみ
作曲:鈴木淳
編曲:小杉仁三
ペギー葉山に憧れ、高校卒業後の69年デビュー。千葉県市原の養老渓谷で生まれた21才。9人兄妹の長女。日舞とモダンバレエが趣味。事務所は大島プロ→エコープロ。71年「遠くはなれて子守唄」(13位)がヒットした翌年、腎盂炎で二度も入院し死線をさまよったが、74年巨人の富田勝選手と電撃結婚して引退。離婚後はスナックや小料理屋のオカミに。
133 1971/02/25 アン・ルイス 白い週末 77 2.1 作詞:なかにし礼
作曲・編曲:川口真
劇団若草のもと子役モデル。札幌オリンピックをテーマにした本作でビクターからデビューしたゴールデン・ハーフの妹分。ナベプロ系サンズ所属。パパは米軍人、ママは岐阜県出身の元"ミス西濃"。なかにし礼の門下生。陽気なキャラで72年さくらカラーのCMで売れっ子になり、74年「グッド・バイ・マイ・ラブ」が大ヒット。その後ロック歌手に転向したが、現在はパニック症候群にかかりアメリカで静養中とのこと。
134 1971/02/25 いとのりかずこ 女の旅路 81 1.3 作詞:ちあき哲也
作曲:六ツ見茂明
編曲:高田弘
68年女性GSピンキー・チックス(糸乗美和名義)でデビューした後、70年万博のカンツォーネ・コンクールに入賞し、キングから本作でソロデビューした大阪・河内生まれの22才。本名・糸乗和子。元子役で松竹歌劇団の出身。趣味は琴と日本舞踊。スタ誕のおがた愛、西あきら、畠山みどりもいた栄音楽事務所。トム・ジョーンズの大ファン。73年青年社長と結婚して引退したが80年代にCBSソニーから再デビュー。
135 1971/02/25 安藤 昇 男が死んで行く時に 96 0.5 作詞:阿久悠
作曲・編曲:曽根康明(曽根幸明)
任侠映画などで活躍し、65年ビクターから「新宿無情」で歌手デビューした元ヤクザの親分。特攻隊員だったが復員後、法政大学に入り50年安藤組(作家・安部譲二もいた)を結成した東京生まれの44才。K&K所属。女優の嵯峨三智子(山田五十鈴の娘)や作詞家・山口洋子は元愛人。76年映画ロケで本物のピストルを使い唐十郎とともに銃刀法違反で逮捕。2015年肺炎で他界。本人の語りとウメき声が炸裂するこの異色ソングでデビュー。
136 1971/03/25 ピンク・ピクルス 僕にさわらせておくれ 48 4.5 作詞:戸田良子
作曲:大杉文雄、二村健二
編曲:山屋清
70年結成した京都・同志社女子大の同級生、茶木みやこと小林京子のフォークデュオ。友人の作ったこの曲でMBSラジオ『チャチャ・ヤング』に出場してたちまちスゴイ人気を得てテイチクからデビュー。ミリカ音楽出版所属。当初は6人編成。グループ名は"しば漬け"から。1年限定の活動で、自ら命を絶ったメダリスト円谷選手を歌った「一人の道」(31位)も有名。茶木は73年「雪の朝に」でソロデビューし、77年TBS系『横溝正史シリーズ』の主題歌「幻の人」(33位)がヒット。
137 1971/04/05 野路由紀子 私が生まれて育ったところ 32 9.1 作詞・作曲:聖川湧
編曲:原田良一
作曲家・聖川湧(元歌手・岩井実)にスカウトされ高校を中退して上京、本作でデビューした国際プロ(後のバーニング)第1号タレント。福井県武生の魚屋の娘。美空ひばりが目標。バツグンの歌唱力で72年ドラマ主題歌「北信濃絶唱」が14万枚の大ヒットに。95年カラオケスナックのママに転身したが06年カムバック。事務所の後輩・長山洋子もカバー。
138 1971/04/10 シローとBread & Butter 野生の馬 97 0.2 作詞・作曲:岩沢二弓
編曲:クニ河内(EP表記ナシ)
元タイガースの岸部シローが同じナベプロのブレバタと組んだユニット。69年共演して意気投合し本作でデビュー。2nd「バタフライ」(77位)はダニエル・ジェラールのカバー。岸部は京都市生まれ、関西弁の飄々としたキャラで『モーニング・ジャンボ』『遠山の金さん』『西遊記』『ルックルックこんにちは』など売れっ子だったが、98年骨董品集めがタタリ自己破産。2020年急性心不全で他界。兄は俳優の岸部一徳(元タイガース)。
139 1971/04/25 落合恵子 昨日にさようなら 54 2.4 作詞:落合恵子
作曲:端田宣彦
編曲:小谷充
深夜放送『走れ歌謡曲』や『セイ!ヤング』のDJで人気が出た美人アナ。栃木県宇都宮生まれ、東京・中野育ちの26才。ニックネームはレモンちゃん。みのもんたは文化放送の同期アナ。原田大二郎は明大文学部の同窓生。74年退社後はエッセイストや作家としても活躍。元フォークルのはしだのりひこが作曲し、ビクターと文化放送が手を結んだポップレコードから出たデビューシングル。
140 1971/04/25 杏 真理子
(きょうまりこ)
さだめのように川は流れる 60 2.8 作詞:阿久悠
作曲:彩木雅夫
編曲:馬飼野俊一
札幌のクラブで歌っているのをスカウトされ、本作でデビューした小沢音楽事務所のハーフ歌手。青森・三沢出身の公称20才(実は22才)。本名・佐藤真理子。72年フジ系ドラマ「ただいま浪人」にも出演。73年歌の勉強のため渡米したが、翌年滞在先のサンフランシスコで米国籍の青年に日本刀でメッタ刺しにされ惨殺…
141 1971/05/05 内田喜郎 ミスター・ロビンソン 95 0.2 作詞・作曲:荒木一郎
編曲:川口真
64年NET系ドラマ「貰いッ子」で10才でデビューし、71年ドラマ『おくさまは18歳』で注目された元子役。8才で東宝芸能学校に入り、その後、劇団ひまわり、劇団太陽に入団。本作でジャニーズ事務所から歌手デビューした愛知県生まれ、東京・深川育ちの17才。岡崎友紀は同じ東宝アカデミーの同期。特技は岩井流日舞。子役時代は『大怪獣ガメラ』にも出演。74年ユタカプロに移籍し、翌年「ふるさと」(85位)で再デビュー。
142 1971/06/01 小山ルミ さすらいのギター 11 20.3 作詞:千家和也
作曲:J・リーブ・カインド
編曲:川口真
フジ系『ビートポップス』のゴーゴーガールでデビューした札幌生まれ、横須賀育ちのナベプロのハーフタレント。本名・小山留美。木倉プロにスカウトされ作曲家・鈴木邦彦に師事、68年映画『ケメ子の歌』のケメ子役に抜擢され「はじめてのデート」で歌手デビュー。オックスの赤松愛や谷隼人、石坂浩二とのロマンスもあったが、73年ドリフターズのカトちゃんと破局して74年渡米、翌年ロスの宝石商と結婚して引退。ベンチャーズのカバー。
143 1971/07/25 本郷直樹 燃える恋人 35 8.7 作詞:阿久悠
作曲:中村泰士
編曲:馬飼野俊一
プレスリーに憧れ芸能界入り、和製プレスリーと呼ばれた自衛隊学校出身の異色アイドル。本名・奥野芳博。小鹿ミキもいたバーニング男性タレント第1号。このデビュー曲でレコ大新人賞を獲得、TVドラマ『アイちゃんが行く!』、映画『新・同棲時代』など役者としても活躍。大信田礼子や渥美マリと噂もあったが74年結婚。00年10月脳内出血で半身不随となり一時再起を危ぶまれたが、2021年心筋梗塞で他界。
144 1971/07/25 牧葉ユミ 冒険 52 6.7 作詞:北山修
作曲:加藤和彦
編曲:小山恭弘
OLから歌手にスカウトされ、ボーイッシュな顔立ちで人気が出た東京出身の18才。本作がレコ大作詩賞になり、72年山口百恵が『スタ誕』で唄った「回転木馬」(48位)もヒット。名づけ親は阪神タイガースの村山監督。サイン会に来ていた相本久美子をスカウトした話も有名。スペースプロ(アルト企画)からエコープロに移籍して76年引退。
145 1971/08/05 シモンズ 恋人もいないのに 21 17.2 作詞:落合武司
作曲:にしおかたかし
編曲:葵まさひこ
透き通ったハーモニーが売りだった大阪出身の田中ユミと玉井タエの女性フォークデュオ。事務所はベッツィ&クリス、バーバラ・ホール、すみあきくん(スタ誕出身)、田中エリカもいた青山音楽事務所。タエちゃんは木之内みどりとの"恋の逃避行"で泥沼離婚した後藤次利の元嫁。稀代の名曲「あの素晴しい愛をもう一度」はもともと彼女達のために作られた曲。
146 1971/08/10 西来路ひろみ 波止場 95 0.5 作詞:梶野真澄
作曲・編曲:船村徹
コロムビアからこのド演歌でデビューした大分県出身の18才。本名・西来路光子。ミュージック・エイト所属。71年『第4回新宿音楽祭』敢闘賞に輝くなど歌のうまさは抜群だったが、ヒットに恵まれず何度か再デビューするも80年代に引退。本人もスケバン役で出演した東映『女番長ブルース 牝蜂の逆襲』劇中歌。松原のぶえも85年カバーした名演歌。
147 1971/08/25 青山一也 夜明けの恋人 88 0.5 作詞:麻生たかし
作曲:水島正和
編曲:小谷充
元GSグリーン・グラスのボーカル。この曲でソロデビューした東京・大森出身の19才。本名・武田基嗣。東京ミュージック・カンパニー所属。プロボウラー野村美枝子とロマンスもあったが、73年NTV系『流星人間ゾーン』の主演が当たり、妹役の北原和美と結婚。72年TBS系『第1回東京音楽祭』、74年映画『ゴジラ対メカゴジラ』にも出演。76年引退後は家業の海苔屋を継ぎ、現在は社長サン。
148 1971/12/01 松尾ジーナ 気ままなジーナ 91 0.9 作詞:阿久悠
作曲・編曲:森田公一
69年映画デビュー。ブランコに乗って出演したこのストッキングのコマソンで本格的に歌手デビューした元ハーフモデル。本名・松尾ジニー。神奈川県葉山生まれの18才。パパは米軍人。TBS系『シルバー仮面』にも出ていたが、74年人気レーサー高原敬武と結婚引退。71年タケダのコマソン「わたしハイシーAと申します」がプレデビュー盤。本作は森田公一の出世作、CMではCBSソニーの別の新人歌手が唄っている。
149 1971/12/20 由美かおる もいちど河原町 98 0.2 作詞:山口洋子
作曲:鈴木淳
編曲:馬飼野俊一
66年『11PM』のカバーガールで注目され、翌年NTV系『レ・ガールズ』で一世風靡した西野バレエ団4人娘のひとり。清新な初ヌードを披露した映画『同棲時代』や『水戸黄門』のお銀役もおなじみ。「アース渦巻」「ごきぶりホイホイ」のCMも懐かしい。73年リンダ路線のオーバーアクションで唄った「炎の女」(60位)がスマッシュヒット。潔癖症で、いまだ独身。
150 1971/12/25 李 木蘭
(リ・ムーラン)
雨の日の花嫁 59 5.2 作詞:阿久悠
作曲:猪俣公章
編曲:小谷充
69年パパの知り合いの松山善三監督のTBS系ドラマ『待ってますワ』などに出演後、猪俣公章に2年間師事、本作で歌手に転向した日中混血の18才。ビクター芸能所属。東京生まれの東京育ちだが、東京で貿易商を営むパパが北京生まれで李木蘭は本名。米中のピンポン外交や中国の国連加盟、ニクソン訪中でこの年ちょっとした中国ブームになり、翌年には日中国交回復。
1972(S47)年
151 1972/01/01 グラスロード 旅立つ船 72 1.1 作詞:有馬三恵子
作曲・編曲:葵まさひこ
70年リック&ボビー名義で「夜の貴公子」でデビュー。72年このニュー演歌で再デビューした茨城出身の鈴木茂(リック)と福岡出身の杉敏則(ボビー)による男性デュオ。作曲はハニー・ナイツの葵まさひこ。事務所はそのハニー・ナイツや朝霧まち(葛城ユキ)、野上祐二もいた商芸。72年「君は今青春」(67位)はフジ系ドラマ『泣くな青春』主題歌。グラスロードとは"草原の道"の意味。
152 1972/01/20 大石悟郎 花のある坂道 54 2.5 作詞:阿久悠
作曲:都倉俊一
編曲:馬飼野俊一
69年TBS系『ヤング720』で小柳徹(激突死した大学の後輩)の後釜として、小山ルミとの司会で売れっコになった横浜市生まれの25才。本名・輿石(こしいし)秀之。ホリプロ所属。高校時代ワイルドワンズの島英二らとチエッカーズというエレキバンドを組み、66年寺内タケシとバニーズ、68年ジ・エドワーズを率いてデビュー後、CBSソニーから本作でソロデビュー。二枚目半のキャラで『コッキーポップ』の司会やドラマでも活躍。大のゴルフ好き。のちに"悟朗"と改名。
153 1972/01/25 鹿内 孝 本牧メルヘン 30 7.3 作詞:阿久悠
作曲:井上忠夫
編曲:川口真
日劇ウエスタン・カーニバル出演でナベプロにスカウトされ、62年キングから「俺は最低な奴さ」(鹿内タカシ名義)でデビューしたロカビリー歌手。元ジャズ歌手。ニヒルな二枚目で女子大生のアイドルになり、2年間のアメリカ修業を経てナベプロから独立、キャニオンから本作で再デビューした千葉県市川市生まれの30才。ブルコメは彼の元バックバンド。NHK-FMの音楽番組司会や悪役俳優としてもおなじみ。
154 1972/01/25 近藤正臣 明日は今日より暖かい 68 2.4 作詞:阿久悠
作曲:小林亜星
編曲:川口真
2才でパパを亡くし、大阪で板前の見習いを3ヶ月やったあと京都のアングラ劇団"テアトル・トフン"に所属。66年日活映画『人類学入門』で坂本スミ子の息子役でデビューし、70年ドラマ『柔道一直線』のニヒルな高校生役で人気が爆発した京都生まれの26才(実は29才)。本名・川口正臣。ママは木屋町の小料理屋のおカミ。かなりのスポーツマンだが柔道だけは未経験とか。星野事務所所属。このデビュー曲は本人出演の「グリコアーモンドチョコ」CMソング。小堺一機や片岡鶴太郎のモノマネもおなじみ。
155 1972/02/25 西 真澄 ひとりごと 35 7.6 作詞:阿久悠
作曲:山下毅雄
編曲:川口真
71年TBS系ドラマ「時間ですよ」の2代目お手伝いさん"サッちゃん"役でデビュー(3代目が浅田美代子)した帝京高校の1年生。本名・西田真澄。駒場東大そばのレストラン4人姉妹の末娘。その劇中でギター片手に唄ったデビュー曲。天地真理が同じオーディションを受けた話も有名。作曲は『七人の刑事』『ルパン三世』の山下毅雄。阿久悠や都倉俊一もいたオフィス・トゥ・ワン所属。
156 1972/02/25 いぬいゆみ 四季の歌 48 10.2 作詞・作曲:荒木とよひさ
編曲:横内章次
銀座のクラブでアルバイトで歌っていたのをスカウトされ、71年「小さな希望」でデビューした東京出身の21才。本名・乾由美。RCAのフォーク路線第1号。事務所は南沙織のOMC→高田音楽事務所。独学のギター片手に唄ったこの3枚目が4年後に話題となり51位まで再浮上、芹洋子盤が出るまで大本命だった。荒木とよひさが学生時代、スキーで足を骨折し入院中に書き上げた曲。76年8月ミュージシャン長木氏と結婚。
157 1972/03/01 李 朱朗
(リー・ジュラン)
あの人はいま札幌 46 6.6 作詞:津坂浩
作曲:ザ・ベンチャーズ
編曲:土持城夫
もともと韓国で事務員をやっていて観光目的で日本へ来たところ、NTV系『全日本歌謡選手権』10週勝ち抜きチャンピオン(20人目)になり、フィフィに続けとこのベンチャーズ歌謡でデビューした韓国ソウル市出身の出稼ぎ歌手。本名・李啓子。ダン音楽事務所所属。72年『第5回新宿音楽祭』敢闘賞に輝いたが、シングル6枚ほど残して帰国。原曲はベンチャーズの「ボンドレロ」。
158 1972/03/10 淡路まさみ 初恋の頃 92 0.5 作詞:阿久悠
作曲:平尾昌晃
編曲:森岡賢一郎
中3のときNTV系『あなた出番です!』の鳥取の公開録音で泉アキの「夕焼けのあいつ」を唄って1位になり東京大会に出場、高校を中退して上京し、本作でデビューした倉吉市出身の18才。本名・淡路雅美。新興ミュージック所属。コロムビアが第二の小柳ルミ子として売り出したがシングル2枚で引退。伊東ゆかりのファン。ジャケは2種ある。72年NTV系『ワイルド7』に喫茶店のウェイトレス役で出演。
159 1972/03/25 村野武範 青春はどこに/ひとつの地球に生まれて 71 2.4 作詞:岩谷時子
作曲:いずみたく
編曲:大柿隆
72年NTV系ドラマ『飛び出せ!青春』の型破りな熱血教師役で売れっコになった文学座の人気俳優。これはその挿入歌。東京・清瀬生まれの五人兄姉の末っ子。趣味は料理と磯釣り。飄々としたキャラでTBS『ロッテ歌のアルバム』の司会や『くいしん坊!万才』など多方面で活躍。早大商学部卒。事務所はいずみたくのオールスタッフ→たむらプロ。
160 1972/04/01 沖 雅也 哀しみをこえて 39 4.2 作詞:千家和也
作曲・編曲:宮川泰
68年『ある少女の告白・純潔』で丘みつ子(モデルクラブの先輩)の相手役でデビューした大分県出身の元バーテン。本名・楠城児→日景城児。71年NTV系ドラマ『さぼてんとマシュマロ』で人気が出て、ドラマ『必殺仕置人』『太陽にほえろ!』『俺たちは天使だ!』と売れっコだったが、83年新宿・京王プラザホテルの47階から飛び降り自殺(享年31)。名前も顔もソックリの仲雅美と仲がよかった。
161 1972/04/05 山口いづみ 緑の季節 32 9.0 作詞:安井かずみ
作曲:鈴木邦彦
編曲:川口真
小学生から児童劇団「子鹿」でCMや雑誌モデルをやり、作曲家村井邦彦に師事、このバカラック歌謡でデビューした東京・原宿生まれの17才。日舞や茶道もたしなむ名門・東京女学館高校のお嬢サマ。キャッチフレーズは"緑の天使"。小柳ルミ子、天地真理とナベプロ"新3人娘"で売り出したが、シングル4枚出して女優に転向。本人もゲスト出演したドリフの映画『祭りだお化けだ全員集合!!』劇中歌。長男は俳優の山口賢人。
162 1972/04/05 紅 浩二 雨あがりの夜明け 74 1.7 作詞:千家和也
作曲:筒美京平
編曲:青木望
66年交通事故でパパを亡くし、翌年NTV系『あなた出番です』のオーディションでトップになり"有馬竜之介"名義でクラウンからデビュー。71年8月ビクターから「愚かな仕打ち」で再デビューした東京は上野生まれ、甘いマスクの21才。本名・紅林敏夫。もともと電気技師志望で東京電機高校時代はバスケットの選手。スタ誕の"鷲と鷹"(作曲家・大倉百人)もいた第一プロ所属。73年山中圭に改名し「別れどき」でCBSソニーからカムバック。有馬時代の「ハートを狙い撃ち」は山下達郎お気に入りの1曲。
163 1972/04/15 岩渕リリ サルビアの花 45 6.3 作詞:相沢靖子
作曲:早川よしお
編曲:小野崎孝輔
本名同じ。愛称ブッチー、横浜市出身の18才。元童謡歌手の浜乃リリ。71年秋、ヤマハ作曲コンクール(後のポプコン)入賞曲「あなたを夢みて」で72年デビューしたヤマハ専属歌手第1号。特技はピアノ、モダンバレエが趣味。"もとまろ"と競作になった2ndで、オリジナルは69年ジャックスの早川義夫が解散直後に発表したソロアルバム「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」の1曲。シングル4枚出してフジTV関係者と結婚引退。
164 1972/04/21 伊丹幸雄 青い麦 22 9.5 作詞:有馬三恵子
作曲:加瀬邦彦
編曲:青木望
福井の北陸高校を中退し、ワイルド・ワンズのボーヤからナベプロのアイドル歌手に大出世したサッチン。当初は西城秀樹、田頭信幸と「新ご三家」のひとりだった。本名・谷出正幸。ローズマリーを経て78年フォークデュオ・風来坊で再デビュー。ビートたけしとの縁で81年『ひょうきん族』でカムバック。流行語「バイビ〜」の生みの親。芸名は伊丹十三に似てるから。のちの「男の子女の子」「危険なふたり」の布石ともいえるバブルガム・ポップス歌謡。
165 1972/04/25 ニュー・キラーズ 太陽に愛されたい 21 13.6 作詞:増永直子
作曲・編曲:いずみたく
ピンキー(今陽子)独立のため本作で再出発した新生キラーズ。フロント2人は"ピンキーの妹募集"で2千人の中から選ばれた小林美也子と江口佐枝子のラブリーズ(紅すずらんの伝説のラブリーズとは別物)。74年3月解散した翌年、江口はつのだひろの事務所ベルキャットに移籍して「片想い」でソロデビュー。
166 1972/04/25 藤原 誠 長い旅の終り 57 2.7 作詞:山上路夫
作曲:鈴木邦彦
編曲:青木望
新人ばなれした歌声で"和製エンゲルベルト・フンパーディンク"と呼ばれた東京・府中生まれの24才。横浜国立大学出身。72年LPデビュー、この曲で『第5回新宿音楽祭』審査員特別奨励賞に。趣味はスキーとフルート。事務所は中山千夏、伊達春樹(山本譲二)、速水孝二、藁人形と五寸釘、「寿限無の嘆き」の元デューク・エイセス和田昭治(ひげおじさん)もいたボン・ミュージック企画→サンシャインミュージック。その後コマソン&アニソン界で活躍したが、02年ごろ肝臓ガンで他界。
167 1972/04/25 森本英世 恋祭り 84 1.5 作詞:小谷夏(久世光彦)
作曲・編曲:都倉俊一
ハッピー&ブルーの2代目ボーカルで売れっコになった彼も、69年泉谷広の本名で「隼人のテーマ」でプレデビューした後、大竜二の名で同年「花街ブルース」で演歌デビュー、72年本作で再デビューした元スクールメイツ。73年ナベプロを辞め、ムード歌謡の世界に。69年新田洋名義でアニメ『タイガーマスク』主題歌も唄っている。
168 1972/05/05 佐藤公彦(ケメ) 通りゃんせ 76 3.2 作詞:ケメ・門谷憲二
作曲:ケメ(佐藤公彦)
編曲:浅沼勇
中性的な魅力で女学生の間で人気がでた"アイドル・フォーク"の草分け。愛称のケメは公彦のキミがなまったもの。兄は声優の佐藤正治。同じエレックのあおい輝彦とのコンビで深夜放送『あおい君と佐藤クン』も長寿番組に。80年アルジェ音楽出版→内藤やす子もいたプロダクションオーロラ(バーニング傘下)移籍。09年カムバックしたが17年心筋梗塞で他界。
169 1972/05/25 古井戸 さなえちゃん 17 12.4 作詞・作曲:仲井戸麗市
編曲:古井戸
毛糸の帽子がトレードマークの仲井戸麗市(チャボ、本名・加藤秀明)と加奈崎芳太郎(本名・金崎芳樹)によるフォークデュオ。70年9月に結成、深夜放送にリクエストが殺到してシングルカットした本作で人気爆発。当初は3人編成だった。泉谷しげるやケメもいたエレック所属。グループ名は流体(Fluid)という意味。79年解散し、チャボはRCサクセションのギタリストに。
170 1972/05/25 千葉マリヤ 恋は波まかせ 60 3.4 作詞:山上路夫
作曲・編曲:鈴木邦彦
船橋ヘルスセンターの"ノド自慢大会"でロープロ社長(長沢ロー)にスカウトされ、71年RCAビクターから「薔薇の涙」でデビュー。本名・板倉あき子。千葉県茂原出身の19才(実は23才)。72年日刊スポーツ記者のダンナと息子の存在がバレて騒動に。75年安西マリア、森田日記、ポピーズ、松田かんなの上条プロに移籍し、謎の覆面歌手"十枝美樹"で再デビュー。81年千葉真利亜でカムバック。87年松方弘樹の隠し子騒動でまたまた有名に…
171 1972/05/25 高橋基子(モコ) ビビビのビ 86 0.3 作詞:末松康生
作曲・編曲:坂田晃一
モコ・ビーバー・オリーブのモコがコロムビアから本作でソロデビュー。兵庫県西宮生まれ、愛媛県松山育ち。多摩美大の油絵科出身。本名・年齢は不詳。"あなたのモコ"の愛称でFM東京『マクセル・ユア・ポップス』でおなじみの人気DJ。事務所は「できるかな」のチャープス(元ヤング101)、菊地いさおもいたNOVAクリエイト。TBS『ぎんざNOW!』のCMレポーターや映画『男はつらいよ』にも出演。
172 1972/06/21 チューインガム 風と落葉と旅びと 16 10.4 作詞・作曲:松田りか
補作詞:たかさきくにすけ
編曲:青木望
大阪・豊中市出身の松田りか(中1)と松田マミ(小5)のチビッコ姉妹フォークデュオ。72年と74年のポプコングランプリに輝き、その後ヤマハからホリプロに移籍。パパの松田篝(かがり)は梓みちよ、小柳ルミ子、カプリシャスの前野曜子も教えた宝塚音楽学校の先生。グループ名は大ファンだった仲雅美の音読み(チュー in ガミ)をもじったもの。
173 1972/06/25 葉山ユリ 大人同志 59 2.2 作詞:有馬三恵子
作曲・編曲:鈴木邦彦
72年1月、学校帰りに品川駅でスカウトされ、キングより本作でデビューした横浜出身の17才。本名・森百合子。湘南育ちでキャッチフレーズは"マリンファンタジー'72"。明大附属中野高校定時制の3年生。同じ学校の麻丘めぐみや山口いづみと3人娘で売り出され、ドラマ『飛び出せ!青春』にも出演。岡崎友紀、小川知子、飛鳥まゆり、海老名美どり、長良いづみ(長良いずみ)もいたロープロ所属。73年のラストシングル「私はシャンソン」はダニエル・ビダルのカバー。
174 1972/07/01 研 ナオコ 京都の女の子 52 4.2 作詞:阿久悠
作曲・編曲:森田公一
71年「大都会のやさぐれ女」でデビューし、「霧の中の二人」フレーバーなこの4枚目が初ヒットした東宝レコード第1号歌手。73年愛川欽也とのコンビで流行語になったミノルタカメラのCM『美人しか撮らない』で一躍売れっ子に。静岡県出身の18才。本名・浅田なを子。75年キャニオンに移籍し「愚図」で大ヒットを飛ばす前は、意外にアイドルしてました。
175 1972/07/21 奈良富士子 はだしの女の子 45 4.0 作詞:有馬三恵子
作曲:中村泰士
編曲:青木望
71年TBSドラマ『美人はいかが?』のオテンバなヒロイン役で人気を集め、CBSソニーから本作でデビューした大阪出身の18才。愛称ムッチー(太っていたから)。日大豊山女子高校の3年生。郷里の大阪で財津一郎に見いだされ、66年『忍者ハットリくん』で子役デビュー。73年『オールスター家族対抗歌合戦』の司会や杉田かおると姉妹役で出ていた『ウルトラマンレオ』もおなじみ。事務所は沢の井音楽事務所→天路プロ。79年水島彩子で再デビュー。このデビュー曲なかなかの佳曲だが、歌がウマければもっと売れていたかも…。
176 1972/07/25 牧村三枝子 少女は大人になりました 30 9.1 作詞:千家和也
作曲・編曲:竹村次郎
79年「みちづれ」でミリオンを飛ばしたミーコも当時はサンミュージックの演歌アイドル。本作でRCAビクターからデビュー17才。閉山した北海道美唄市常盤(現廃村)の炭鉱マンの娘。本名・千葉美恵子。76年渡哲也主演ドラマ『大都会』の劇中でギター片手に唄った「赤提灯の女」(70位)もプチヒット。02年アルコール性肝硬変で余命5年と宣告されたが病を克服してカムバック。小林幸子と仲がいい。
177 1972/08/05 小林麻美 初恋のメロディー 27 9.9 作詞:橋本淳
作曲・編曲:筒美京平
中2の頃に映画を見に行ってスカウトされ、エチケット・ライオンのCMやドラマ『美人はいかが?』で人気が出て、東芝から本作で歌手デビューしたお茶の水文化学院のお嬢サマ。東京・大森生まれの18才。本名・小林稔子。キャッチフレーズは"気になるマミー"。偏食で体が弱く引退や死亡説も流れたが、紀比呂子の赤坂プロから田辺エージェンシーに移リ、74年「ある事情」(35位)でカムバック。80年代は雑誌や映画でヌードも。現在は事務所社長の田辺昭知(元スパイダース)夫人。東洋紡が発売前に30万枚買い上げた非売品シングルもアリ。
178 1972/08/25 三橋ひろ子 私の花言葉 82 1.5 作詞:阿久悠
作曲:森田公一
編曲:川口真
森昌子に続き72年「スタ誕」第2回決戦大会でグランドチャンピオンになり、本作でミノルフォンからデビューした神奈川県南足柄郡出身の16才。玉川学園高校の1年生。本名・三橋浩子。事務所はじゅんネネや安倍律子、夏木マリ、黒田光子、マリ・クリスチーヌもいた大和企画。シングル4枚出して74年引退し、明大付属中野高校の校長秘書をしていたが、同僚の英語教師と結婚。
179 1972/09/05 後藤 明 春・夏・秋・冬
(はるなつあきふゆ)
31 6.3 作詞:なかにし礼
作曲:三木たかし
編曲:深町純
72年TBS系ドラマ『おはよう』で主演の若尾文子に恋心を抱く青年"小三郎"を演じ、ギター片手に唄ったこの劇中歌が反響をよび歌手デビューした東京生まれの21才。高輪高校卒業後TVタレントを目ざして東宝芸能アカデミーで勉強。事務所は研ナオコ、りりィ、元ビーバーズの成田賢もいた舟山音楽事務所→田辺エージェンシー。フォーク調のしんみりした佳曲。ドラマに天地真理のアニキ役で吉田拓郎もゲスト出演!
180 1972/09/10 ウィッシュ 御案内 87 1.2 作詞・作曲:伊豆丸礼子
編曲:葵まさひこ
福岡県出身の伊豆丸礼子(22才)と幸子(20才)による姉妹フォークデュオ。72年「第4回ヤマハポプコン」に入賞し、ワーナーより本作でプロデビュー。ヤマハ音楽振興会所属。
181 1972/10/10 中川レオ かもねぎ音頭 48 7.4 作詞:吉岡オサム(吉岡治)
作曲:了瑛頁
編曲:早川博二
本業は東京青山のレズビアンクラブ『芽女(めめ)』の女マネージャー。本名・鈴木啓子。蔵前の料理屋の娘。2年ほど前からホステスの間で歌われていたこの曲を店で歌っていたところ、ポリドールのディレクターにスカウトされ有線から思わぬヒットに。キャッチフレーズは"ホステス歌手,酔わせてほうり出せ?"。事務所はレオ音楽事務所→ISKプロ→木倉事務所。平野レミ(現料理研究家)との競作で当初は詞曲とも本人名義。
182 1972/10/25 松崎しげる 黄色い麦わら帽子 55 5.1 作詞:ちあき哲也
作曲:中村泰士
編曲:高田弘
東京・江戸川区生まれ。元GS"ミルク"のボーカルから70年「8,760回のアイ・ラブ・ユー」(阿久悠作詞)でソロデビュー。その後アダルトシンガーに方向転換し、77年「愛のメモリー」(2位)が大ヒット。事務所は倒産したボンド。日大の後輩、志垣太郎が出演したグリコアーモンドチョコのコマソンで、ちあき哲也(ハマクラの弟子)の作詞家デビュー作。
183 1972/11/05 森田由美恵 潮風の吹く町 36 7.0 作詞:なかにし礼
作曲:浜圭介
編曲:山本幸三郎
小6からTV『ちびっ子のど自慢』『家族そろって歌合戦』で優勝、71年フジTV主催「第1回全日本歌謡コンテスト」の東京大会で1千名を越える応募の中から優勝し、本作でデビューした16才の演歌アイドル。明大附属中野高校の1年生。神戸・二宮町の果物屋の娘。事務所は第一共永。76年森田恵子の名で再デビューしたが、21才のとき自律神経失調症を患って休業。大の動物好きで動物版"おくりびと"としても活動。
184 1972/11/10 あおい 健⇒田中 健 純愛時代 93 0.5 作詞:阿久悠
作曲:ぺぺよしひろ
編曲:栗原三行
ドラマ『俺たちの旅』のオメダ役で売れっコになった彼も元アイドル歌手。博多のクラブでベースを弾いていたのをスカウトされコロムビアから本作でデビュー。作曲はハプニングス・フォーのぺぺ吉弘。キャッチフレーズは"さわやかなフィーリング・爆発するエネルギー"。アオイという芸名にあやかって衣装もブルーで統一。南沙織が引き抜かれたOMCの倒産で74年改名して役者に。76年『俺たちの旅』の挿入歌「生きる」(43位)も秀曲。2億円挙式の古手川祐子は元嫁。
185 1972/11/10 こおろぎ'73 花咲じいさん 94 0.2 作詞:酒井睦雄、クロード・ダン
作曲・編曲:和田昭治
「おべんとうばこのうた」「ドカベン」などアニソン界でも有名なコロムビア学芸のコーラス・カルテット。このサントリーウイスキーのコマソンでデビューした慶応大生のさとまさのり(さとくん)、元NHKヤング101の岸龍也(タツヤ)、元スクールメイツの津島隆文(アー坊)、まきのりゆき(ノリ坊)の4人。キャッチフレーズは"日本の73を征服するグループ!"。まきは牧憲幸の本名で70年「新宿界隈」でデビューした元ソロ歌手。
186 1972/11/25 BUZZ(バズ) ケンとメリー 〜愛と風のように〜 19 14.6 作詞:山中弘光
作曲・編曲:高橋信之
"ケンメリ"こと日産スカイラインCMソング。所属事務所の社長・高橋信之(元フィンガーズ、YMO高橋幸宏の兄)の紹介でコマソンを唄い始め、キングから本作でデビューした小出博志、東郷昌和のフォークデュオ。小林啓子もいたステージ・フライト所属。ピアノは高校生時代のユーミン。ユーミン「守ってあげたい」や松田聖子「赤いスイートピー」のコーラスも担当。CMの初代"ケン"こと陣内たけしは74年バイク事故で他界した。
187 1972/11/25 山下雄三 荒野の果てに 31 12.1 作詞:山口あかり
作曲:平尾昌晃
編曲:竜崎孝路
"仕掛ける"が流行語になったTBSの必殺シリーズ第1弾『必殺仕掛人』EDテーマ。東京のTV局で歌番組のカメリハや音合わせのスタンドインをしていてスカウトされ、ミノルフォンから本作でデビューした18才。本名・山下嘉巳。城みちると同じ広島・蔵橋島出身。名づけ親は師匠の平尾昌晃。『仮面ライダーV3』の宮内洋、中島ゆたか、山本由香利もいた東映芸能所属。甘いマスクで73年レコ大新人賞候補にノミネートされたウエスタン歌謡。
188 1972/12/20 藤島 新とヤング101 愛の限界 78 2.1 作詞:岡田冨美子
作曲・編曲:東海林修
ヤング101のプリンスこと"ジョー"のデビュー曲。初チャートインは73年3月。上智大在学中にジァンジァンで歌いはじめ、70年大阪万博のカンツォーネ・コンクールで第3位(優勝は「折鶴」の千葉紘子)。翌年NHKヤング101のメンバーに選ばれた長崎県平戸市出身の24才。本名・藤島三男。キャッチフレーズは"ラヴ・サウンドの貴公子"。一翠社所属。大の昆虫好き。73年「愛の翼」は沖雅也主演『GO!GOスカイヤー』主題歌。76年ヤング101のクロ(黒沢裕一)とピーカブーを結成して大島プロから再デビュー。
189 1972/12/20 キャロル ルイジアンナ 83 1.0 作詞:大倉洋一
作曲:矢沢永吉
72年フジTVの人気番組『リブ・ヤング!』に出演してミッキー・カーチスにスカウトされ、本作でフォノグラムからデビューした矢沢永吉(エーちゃん)、ジョニー大倉(ジョニー)、内海利勝(ウッちゃん)、ユウ・岡崎(ユウ)の4人組ロックバンド。衣装は皮ジャン。丘蒸汽もいたバウハウス所属。本作は73年4月に初登場、同年「ファンキー・モンキー・ベイビー」(57位)がロングヒットしTBS『ぎんざNOW!』の木曜レギュラーも務めたが75年4月解散。
1973(S48)年
190 1973/01/21 鮎川由美 私達 55 3.8 作詞:安井かずみ
作曲:森田公一
編曲:馬飼野俊一
中学を卒業して70年ナベプロの東京音楽学院(スクールメイツ)に入り、"リトル・マリリン"のキャッチフレーズで本作でデビューした17才。本名・大塚由美。東京・台東区の下町っコ。中学時代は短距離の選手。11才のときにパパを亡くし、4人姉妹の3女。のちに映画『俺の空』やグラビアでヌードに。同じナベプロの天地真理フレーバーな明るいポップス・ナンバー。
191 1973/02/01 速水栄子 恋人くん 87 1.0 作詞:石坂まさを
作曲・編曲:鈴木邦彦
CBSソニーから本作でデビューした神戸市生まれの12才のチビッ子歌手。本名・吉田栄子。3才からピアノ、日舞、バレエ、歌を学び、フジ系『日清ちびっこのどじまん』に出場。10才のとき藤圭子の自伝映画で藤の子供時代を演じた石坂まさをの秘蔵っコ。藤圭子、奈良富士子、真知けい子、「泣くなおっぱいちゃん」の星まり子もいた沢の井音楽事務所所属。キャッチフレーズは"苦節8年の本格派"。シングル4枚出して74年引退。
192 1973/02/10 栗田ひろみ 太陽のくちづけ 45 4.6 作詞:山口あかり
作曲:森田公一
編曲:馬飼野俊一
ピンナップギャルを皮切りに、大島渚監督の映画「夏の妹」やフジカラーのCM「おショーガツを写そう!」で人気者になった元祖歌ヘタアイドル。本名・栗田裕美。東京生まれの15才。事務所は松尾ジーナ、北見恭子、加納みどり、「ママはライバル」の純アリス(三浦浩一夫人)もいたヤング企画→友交社。74年週刊プレイボーイで脱いで、80年引退後はOLを経て専業主婦に。
193 1973/02/21 朝倉理恵 あの場所から 48 5.7 作詞:山上路夫
作曲:筒美京平
編曲:高田弘
70年頃からドラマ出演やコマソン歌手をやり、この曲で本格的にデビューした東京・田端出身の19才。都立大泉高校の3年生。キャッチフレーズは"この春にはばたくソニーの白い鳩"。ダン池田とニューブリードのタバタ音楽事務所。『アンデルセン物語』『ふしぎなメルモ』のアニソン歌手・桜井妙子と同一人物。75年「帰ってきた港のヨーコ」(22位)にも参加。70年Kとブルンネンのカバー。82年柏原よしえのリメイク盤もヒット。
194 1973/03/10 草刈正雄 ぼくの一番長い日 66 3.0 作詞:阿久悠
作曲:森田公一
編曲:馬飼野俊一
九州・小倉出身の元ファッションモデル。"和製アラン・ドロン"と呼ばれた二枚目俳優。パパは朝鮮戦争で亡くなった米軍人。76年TBS系ドラマ主題歌「ほんとうに」(37位)、77年主演ドラマ『華麗なる刑事』の主題歌「センチメンタル・シティー」(25位)、ヒデキ路線の73年「情熱のしぶき」も名曲。ダンディーな魅力で役者としていまも売れっコ!
195 1973/03/25 石川さゆり かくれんぼ 60 3.1 作詞:山上路夫
作曲:猪俣公章
編曲:小谷充
紅白常連の彼女も当時は森昌子、山口百恵と"ホリプロ3人娘"で売り出した演歌アイドル。72年フジ系ドラマ『光る海』で沖雅也の妹役を演じて芸能界入り、「73コロムビア・プリンセス」のキャッチフレーズで本作で歌手デビュー。牛乳配達のアルバイトで歌のレッスンに通った話も有名。桜田淳子との"エンジェルハット"本家争いも…
196 1973/04/01 かんのますみ 懺悔
(ざんげ)
45 5.1 作詞:林春生
作曲・編曲:馬飼野俊一
青江三奈の前座で2年間地方をまわり、このドスの効いたブルース艶歌でデビューした宮城県気仙沼出身の19才。本名・菅野さかえ。この年の歌謡大賞放送音楽賞ノミネート候補。キャッチフレーズは"ハスキーな低音であなたをしびれさす"。76年菅野ます美の名で「くちべに天使」(92位)で再デビュー。事務所は青江三奈の木倉事務所→青江オフィス→恵和プロ→永光プロ。
197 1973/04/10 神崎みゆき
(こうざきみゆき)
ゆう子のグライダー 71 3.2 作詞・作曲:神崎みゆき
編曲:加藤ヒロシ
72年10月キングから「おばあちゃんお元気ですか」でデビューした男性フォーク歌手。本名・神崎美之。福岡出身の18才。都立城南高校の3年生。趣味は絵を描くこと。事務所は「リカちゃん音頭」の香山リカもいたホクト企画。テレ朝系『モーニングショー』にも出演。演奏は元リンド&リンダースの加藤ヒロシ、ハルヲフォンの近田春夫ら。
198 1973/04/10 清水道夫 久しぶりだね 92 0.7 作詞:山上路夫
作曲:浜圭介
編曲:竜崎孝路
元ヴィレッジ・シンガーズのボーカル。71年解散し、同年10月「ある晴れた日に」でコロムビア芸能からソロデビューした横浜生まれ、横浜育ちの27才。中学高校を通して野球に打ち込み、浅野高校時代はキャプテンサードで3番打者。ニックネームの"道路工夫"は自分の名前を説明するとき「道路のドー、工夫のフ」と言ってたのでついたアダ名。
199 1973/04/25 三井由美子 やがて愛の日が 29 12.6 作詞:茜まさお
作曲:平尾昌晃
編曲:竜崎孝路
TBSの必殺シリーズ第2弾『必殺仕置人』主題歌。福岡県飯塚市生まれ。70年歌手を目指して14才で上京、72年「さよなら・あなた・おんな町」でデビューした平尾昌晃の一番弟子。事務所はキョー・オン→新栄プロ。パパは浪曲師、ママは料亭のオカミ。幼少より叔母から浪曲を口うつしで習っていた。曲はバラード調だが得意なのは演歌。
200 1973/04/25 方 怡珍
(ファン・イーツン)
我愛你
(ウォー・アイ・ニー)
32 6.7 作詞・作曲:浜口庫之助
編曲:竜崎孝路
フィフィ、アグネスに次ぐアジアの歌姫として台湾からやってき21才の美人歌手。事務所は第一プロ。キャッチフレーズは"日本に上陸した名花"。台湾では17才で芸能界入り、モデル、女優、歌手として活躍するトップスター。日本語はほとんどダメで英語が得意。エキゾチックな顔立ちで「東洋のモナリザ」のキャッチフレーズで売り出したが、翌年の蒸発騒動でフェイドアウト…。
201 1973/04/25 レッツゴー三匹⇒レツゴー三匹 新地ワルツ 68 3.3 作詞:橋本淳
作曲:吉田正
編曲:寺岡真三
「三波春夫でございます」のギャグでおなじみ正児(直井正三)、じゅん(渡辺美二)、長作(永原誠)による松竹芸能のお笑いトリオ。73年3月「第8回上方漫才大賞」に輝き、この正統派ド演歌でビクターから歌手デビュー。正児の兄は恐喝容疑で吉本を追放された「イヤ〜ン イヤ〜ン」のルーキー新一。じゅんは逢坂じゅん名義で俳優としても活躍。太平サブロー・シローは弟子(のち破門)。テレ朝系『笑アップ歌謡大作戦』でピーコ(岩城徳栄)とイジラレキャラで活躍したが3人とも故人。
202 1973/04/25 沢田亜矢子 アザミの花 81 1.8 作詞:岡田嘉子
作曲:郷伍郎
編曲:馬飼野康二
79年『ルックルックこんにちは』の司会で人気が出た彼女も国立音大声楽科出身の元歌手。NET『23時ショー』などピアノの弾き語りをしていてスカウトされ、この純アリスとの競作でデビューした北海道北見市生まれの20才(実は24才)。本名・沢田元美。山野企画所属。ゴージャス松野は元ダンナ。85年ヌード写真流出、未婚の母騒動などで世間をお騒がせ…。77年アニメ『家なき子』主題歌もおなじみ。
203 1973/04/25 野中ゆり 哀愁桟橋(哀愁棧橋) 90 0.5 作詞:山口洋子
作曲:猪俣公章
編曲:藤田はじめ
小5の頃から歌謡教室に通い、高校を中退して上京、浅草にある親戚の民謡酒場で歌っていたのをスカウトされ、72年「霧笛」で香月えり名義でデビュー。翌年本作で再デビューした茨城県河内出身の18才。エコープロ所属。本名・篠本政子。名づけ親は山口洋子。キャッチフレーズは"演歌ブームに開く一輪の花、小節きかした本格演歌歌手"。当時『キイハンター』の大川栄子に似てると話題に。現在は野中柚里で活動。
204 1973/05/21 渚 まゆみ 奪われたいの 70 3.9 作詞・作曲:浜口庫之助
編曲:小杉仁三
61年『夕やけ小やけの赤とんぼ』で15才で銀幕デビューした元大映のニューフェイス。名づけ親は監督の島耕二と作曲家・山田耕作。本名は田代真弓。秋田市生まれで5人兄妹の末っ子。70年石原プロに移籍してセクシー路線に転向し、有線放送で問い合わせが殺到した本作が初ヒット。好きな女優はナタリー・ウッド。大のレコードマニア。この年27才年上のハマクラ先生と結婚して引退。85年「ロマン札幌」で12年ぶりにカムバック。
205 1973/05/25 松下恵子 花嫁の父 53 3.4 作詞:阿久悠
作曲:中村泰士
編曲:竜崎孝路
72年山口百恵、マッハ文朱、"東洋のキャッツ・アイ"ことシルビア・リーも出場した第5回スタ誕決戦大会に合格し、本作でデビューした東京生まれ、中野の東京文化高校を卒業したばかりの18才。本名・丸本順子。事務所は三友プロ。森田健作の大ファン。ビクターが麻丘めぐみ、桜田淳子と"さわやか3人娘"で大々的に売り出したが、さすがに"花の中三トリオ"には敵わなかった…。74年3rdシングル「ふるさとの詩集」(岡崎友紀のカバー)を出して引退。
206 1973/05/25 水木 炎 アモーレ港 84 0.8 作詞:山口洋子
作曲・編曲:藤本卓也
このソフトロック歌謡でキングレコードからデビューしたキー・コードプロ所属の女性歌手。歌声はちあきなおみテイスト。本作のほか矢吹健「あなたのブルース」、五木ひろし「待っている女」の作曲もした藤本卓也は銀座のジャズ喫茶『テネシー』出身の元歌手・柚木公一。コーラスは「魔法使いチャッピー」「わたしの彼は左きき」のシンガーズ・スリー。
207 1973/06/05 最上由紀子
(さいじょうゆきこ)
初恋 43 7.3 作詞:川口文(池田美佐子)
作曲:やまだ寿夫(市川昭介)
編曲:竜崎孝路
72年6月「スタ誕」決戦大会に入賞し、本作でデビューした18才の演歌アイドル。本名・長沼寿喜子。山形県最上郡出身でキャッチフレーズは「さくらんぼユッコ」。好きな歌手は都はるみ、越路吹雪。事務所は千賀かほる、十和田みどり、一乃富士鷹子、八代順子もいたクイーン興業(クイーン音楽工業)。芸能界と東京が肌に合わずシングル3枚で山形に戻り、町役場の交換手に。
208 1973/06/20 橘 まゆみ 哀しみのベラドンナ 41 5.2 作詞:阿久悠
作曲:小林亜星
編曲:川口真
この年倒産した虫プロ製作の異色アニメ『哀しみのベラドンナ』映画主題歌。大阪スクールメイツで歌やモダンダンスをやってたのをスカウトされ、この映画の主題歌オーディションに合格した大阪・藤井寺市出身の18才。本名・橘真由美。デビュー当時の南沙織やヒデロザ、加納エリ子もいたOMC(オフィス・ミュージック・カプセル)所属。
209 1973/06/21 葵 テルヨシ かんじる10代 54 4.6 作詞:山上路夫
作曲・編曲:筒美京平
73年TBS系『おやじ山脈』でドラマデビューし、同年"フォーリーブスの弟"のキャッチフレーズで歌手デビューしたジャニーズ・アイドル。本名・浅井照善。77年スウィングフェイスの豊岡豊の愛娘との結婚を期に引退し、現在は風間トオル、細川茂樹、玉木宏らが所属するアオイコーポレーションの社長サン!
210 1973/06/21 桑原一郎 ブラザー・サン シスター・ムーン 73 3.1 日本語詞:有馬三恵子
作曲:Donovan
編曲:高田弘
馬飼野康二やアルファムーンの小杉理宇造も在籍した元ブルー・シャルムのボーカル。本名・桑原守夫。兵庫県西宮市生まれの26才。ドノヴァンが唄ったこの同名映画主題歌のカバーでソロデビュー。高田恭子や大橋節夫、大慶太(チビッ子歌手)、かぶと虫(フォークデュオ)もいた三橋プロ所属。76年桑原野人名義で「回転木馬」でRVCから再デビュー。のちに夏木マリ、中村晃子、天地真理もいたエヌ・エンタープライズに移籍。現在はレコードメーカーの社長サン。
211 1973/07/01 水沢アキ 娘ごころ 51 3.5 作詞:山上路夫
作曲・編曲:筒美京平
少女雑誌モデルから72年TBS系ドラマ『夏に来た娘』(水沢あき子名義)で主演デビュー、陽気なキャラで売れっ子タレントになった劇団若草の元子役。本名・溜井昭子。キャッチフレーズは"ソニー家の三女"。田辺エージェンシー→友好社所属。86年篠山紀信「激写」でヌードになり、その巨乳ぶりで三浦友和、都倉俊一、国広富之、少年隊のニッキ、レイプ騒動の森本レオら男性遍歴も星の数…
212 1973/07/05 安西マリア 涙の太陽 16 12.8 作詞:湯川れい子
作曲:中島安敏
編曲:川口真
銀座のクラブでスカウトされ、このエミー・ジャクソン(青山ミチと競作)のカバーでレコ大新人賞に輝いたハーフの19才(実は22才)。なかにし礼の音楽院出身。キャッチフレーズは"灼熱の恋人・チョコレート・マリア"。事務所はこまどり姉妹、岡崎徹(仮面ライダーアマゾン)もいた芸映系の愛恵寿(アイエス)。中条きよしとウワサもあったが事務所とのゴタゴタで78年失踪、83年元マネージャーと結婚し一男をもうけたが離婚。ヘアヌード写真集も出したが2014年心筋梗塞で他界。
213 1973/07/25 藤 正樹 忍ぶ雨 13 14.8 作詞:阿久悠
作曲:新井利昌
編曲:竜崎孝路
15才で『スタ誕』6代目グランドチャンピオンになり「演歌のハイセイコー」のキャッチフレーズで本作でデビューした静岡県藤枝市の豆腐屋の息子。イガグリ頭に藤色の学生服で売り出した異色演歌歌手。本名・服部雅基。歌声はえなりかずき風。83年3月バックバンドリーダーの婦女暴行事件に巻き込まれて引退し、スナックのマスターに。スタ誕の緑川真(衣装がゲタと剣道着)や山口百恵、石川さゆりはホリプロ同期。
214 1973/07/25 結城 大 花屋の上のカフェテラス 47 5.2 作詞:林春生
作曲・編曲:馬飼野俊一
マグロ漁船に乗ったり、北海道の牧場で働いたりと異色の経歴をもつ大ちゃん。宮城県石巻市出身の19才。佐久間貞光の本名で72年ヤマハのポプコンに出場し、翌年「愛さない愛せない」でアイドル歌手デビュー。この3枚目でブレイクしTBS『ぎんざNOW!』にも準レギュラーで出ていた。荒川務もいた第一共永所属。キャッチフレーズは「キャニオンのプリンス」。
215 1973/08/01 五城影二 男のさだめ 65 2.2 作詞:藤田まさと
作曲:遠藤実
編曲:只野通泰
新宿の流しできたえ、71年"流健二郎"の名で「新宿流転」でデビューしたワーナー新人第1号歌手。ミノルフォン(徳間)から本作で再デビューした青森県金木町出身の24才。本名・中西昭夫。事務所はゴールド・ブレーン→ジャパントレード。高倉健主演映画『山口組三代目』主題歌として健サンが唄う予定だった曲だが、原作の徳間書店との関係から"番外地シリーズ"で共演した彼に白羽の矢が立ち、主題歌をゆずったもの。80年ごろ芸名を元に戻しドラマなどで活躍。
216 1973/08/20 あさかまゆみ 虹色の夢 94 0.2 作詞:阿久悠
作曲:森田公一
編曲:馬飼野康二
71年ミス・セブンティーン北海道代表になり、73年『ウルトラマンタロウ』のレギュラーでデビュー。途中降板して本作で歌手デビューした函館生まれの17才。本名・竹内容子。キャッチフレーズは"17歳の白鳥・大空に向かってはばたく"。事務所はサザンクロス、深沢ジョー、林マキもいた寺内タケシの寺内企画。75年朝加真由美に改名し「ひとり暮らし」で再デビュー。80年初主演映画『純』でヌードに。86年俳優・篠塚勝と結婚したが離婚。ベンガルとの不倫騒動も。
217 1973/08/25 藍 美代子 ミカンが実る頃 25 11.1 作詞:山上路夫
作曲:平尾昌晃
編曲:森岡賢一郎
70年純エリ子の名でコロムビア芸能からデビューしたが振るわず、73年NET系『あなたならOK!』に出演してナベプロにスカウトされ再デビュー。キャッチフレーズは「ミカンごころの19歳」。特技は三味線。第二の小柳ルミ子として売り出されたが4年で引退し、故郷の仙台で高級スナックをやりながらジャズシンガーとして活躍。アニメ「星の子チョビン」主題歌もおなじみ。
218 1973/08/25 中村 淳 青春のくちぶえ 70 2.3 作詞:安井かずみ
作曲:浜圭介
編曲:森岡賢一郎
73年3月NTV系『全日本歌謡選手権』27代目チャンピオンになり、キングから本作でデビューした長崎県五島列島出身の19才。本名・中村富之。赤坂のガソリンスタンドに勤めながら独学で歌の勉強をしていた。特技は水泳、中高時代はバスケットの選手というスポーツマン。事務所は「ボタンとリボン」の池真理子や「マロニエの木蔭」の松島詩子もいた日新企画。
219 1973/08/25 泉 朱子
(いずみしゅこ)
他人のはじまり 96 0.2 作詞:たかたかし
作曲・編曲:葵まさひこ
立教大在学中の69年『第2回カンツォーネ・コンクール』に優勝し、翌年NHK『ステージ101』のレギュラーに選抜され、同年「気になるわ」でキングからデビューしたいずみたくの弟子。本名・逸見朱子(いつみしゅこ)。たシュコ。東京生まれ、北海道北見市育ちの25才。事務所はスタ誕の米永透もいたオールスタッフ→ニック。74年CBSソニーから「机の上に忘れな草を」で再デビューし『オールナイトニッポン』のDJも。
220 1973/09/01 菅原昭子
(すがわらしょうこ)
十七才の行進曲(セブンティーン・マーチ) 49 4.0 作詞:水木かおる
作曲:林あきら(市川昭介)
編曲:竜崎孝路
72年『スタ誕』秋田大会で同じ歌謡学院出身の桜田淳子と合格し、バトンをフリ回しながら唄っていた演歌アイドル。"ポリドールバンビ"のキャッチフレーズでバンビのトレードマークで売りだした都立赤羽商業の3年生。特技はバトンと三味線、民謡が得意な17才。『君スタ』の千田彩子や平田マキ子、朝月愛(アニソン歌手・内藤はるみ)もいた日活音楽芸能所属。シングル6枚ほど出してリタイヤし故郷で結婚。71年NTV系『全日本歌謡選手権』でも数週勝ち抜いている。
221 1973/09/05 中津川みなみ 夢の世界に帰りたい 48 4.7 作詞:小谷夏(久世光彦)
作曲:森田公一
編曲:竜崎孝路
TBSドラマ『時間ですよ』に研ナオコと"スケ番役"で出ていた女のコ。上条英男にスカウトされ、本作で歌手デビューした九州出身の元ファッションモデル。安西マリアの事務所"愛恵寿(アイエス)"の妹分。キャッチフレーズは"かっこ良さプラス孤独感"。同ドラマプロデューサーの久世光彦が作詞したデビュー曲。桂三枝とヤンタンの司会もしていたが、シングル2枚出してあっさり引退。
222 1973/09/21 平山洋子 死ぬまで一緒に 55 5.3 作詞:水木かおる
作曲:藤原秀行
編曲:川上義彦
66年ミス・エールフランスに選ばれ、園江梨子の名で松竹映画『銀嶺は恋してる』でデビュー。69年「もうひとつの鍵」(園えり子名義)で歌手デビュー。73年サンミュージックに移籍し"ポリドールの哀歌"のキャッチフレーズで本作で再デビューした東京・大田区出身の26才。妹は「真夏の出来事」の平山みき。2010年他界。本家の西田佐知子ほか様々な歌手がカバーした佳曲♪
223 1973/09/10 高木麻早 ひとりぼっちの部屋 16 17.8 作詞・作曲:高木麻早
編曲:萩田光雄
アマチュアフォークを紹介するチェリッシュの番組に出演したのがディレクターの目にとまり、73年ポプコンで歌唱賞に選ばれた本作でデビュー。キャッチフレーズは"フォーク界のアイドル"。のちにヤマハから田辺エージェンシーに移籍した女子大生シンガーソングライター。85年引退後は結婚し郷里の名古屋でレストランバーを経営していたが02年復帰。編曲家萩田光雄の公式デビュー作。
224 1973/09/25 チャコとヘルス・エンジェル 愛してる愛してない 74 1.4 作詞:有馬三恵子
作曲・編曲:馬飼野康二
当時15才のチャコ(田中まさゆき)を中心に結成した6人組バンド、通称チャコヘル。キャッチフレーズは"ヤング・アイドル!チャコ"。ベルキャット音楽産業所属。リーダーはドラマーの牧勉(マキベン)、柴田功(イサオ)はダニエル・ビダルの元亭主、ゴダイゴ浅野孝巳(タカミ)もメンバー。75年解散後、チャコは中代雅之の名でソロデビューしたが芸能界が合わず失踪して引退。パパは4才の時他界したマヒナスターズの田中政晴。マネージャーはジョー山中、西城秀樹、舘ひろし、吉沢京子、小山ルミ、カルメン・マキ、浅田美代子、安西マリア、三東ルシア、木の実まこ(木の実ナナの妹)らをスカウトした上条英男。
225 1973/10/10 ミミ おしゃれな土曜日 60 4.4 作詞:安井かずみ
作曲・編曲:葵まさひこ
中田喜子もいた『仮面ライダー』の"ライダーガールズ"でデビューした元ファッションモデル。東京生まれのスイス育ち。お爺ちゃんはフランス人。アメリカンスクールを中退し、"かわいいシャトン"のキャッチフレーズで本作で歌手デビュー。事務所は泉アキ、中村晃子、野中ゆり(香月えり)、入江魔子、麻生恵もいたエコープロ。75年「別れのワルツ」は宍戸錠とデュエットした珍盤。78年女子プロレスラーに転向し「ミミ萩原」の名で一躍売れっコに!
226 1973/11/10 まがじん 愛の伝説 33 9.8 作詞:万里村ゆき子
作曲・編曲:坂田晃一
栗田ひろみ、小鹿ミキも出ていたNTV系ドラマ『さよなら、今日は』主題歌(ちなみに挿入歌が朝倉理恵)。72年夏に結成し、本作でデビューしたボーカル兼キーボードの望月義春(モッチン)、リーダーの田中章(アキラ)らによる平均年齢22才の5人組フォーク・ロックバンド。バンド名は田中の愛読書『少年マガジン』から。東京ロマンチカ、ジョイベルス東京、ビリー・バンバン、井沢八郎、スタ誕の宮本賢治もいた芸音所属。キャッチフレーズはオリジナリティあふれるサウンドの爆発!
227 1973/10/25 森本太郎とスーパースター 望郷の旅 81 1.8 作詞:安井かずみ
作曲:平尾昌晃
編曲:竜崎孝路
元タイガースのタロー(森本太郎)がアルファベッツ解散後、コロムビアからこのTBS必殺シリーズ第3弾『助け人走る』主題歌で再デビュー。ファイブスポット企画所属。シングル3枚出して75年ごろ解散。その後芸映プロの社員になり、西城秀樹、岩崎宏美、岸本加世子、河合奈保子らをプロデュースしたのち、82年芸能プロ「オフィスタロー」を創設したが97年倒産。82年タイガースの「色つきの女でいてくれよ」(4位)の作曲もした。
228 1973/11/20 シュキ&アビバ 愛情の花咲く樹 22 12.9 作詞:阿久悠
作曲:SHUKI LEVI
ミュージカル「ヘアー」の共演で結成、73年ヘドバとダビデに次いで『第4回世界歌謡祭』で歌唱賞に輝いたシュキ・レヴィと美人歌手アビバ・パスによるイスラエル系の男女デュオ。シュキは伊藤咲子「ひまわり娘」の作曲者。ともに歌手、俳優、ダンサーで活躍する二人。フジ系『ミュージックフェア』にも何度か出演。ナンリエンタープライゼス所属。
229 1973/11/21 左 とん平 とん平のヘイ・ユウ・ブルース 73 2.1 作詞:郷伍郎
作曲:望月良道
編曲:深町純
歌手になりたくて57年三木鶏郎に師事し、三木とその弟子いずみたくに命名され芸能界入りした冗談工房出身のコメディアン。本名・肥田木通弘。東京出身の36才。事務所は中川プロ→芸映。ドリフの映画やドラマ『時間ですよ』などで売れっ子だったが、76年東京ぼん太と賭博で逮捕されドラマ『西遊記II』の猪八戒でカムバック。18年心不全で他界。プロデュースはキャロルをスカウトしたミッキー・カーチス。作曲は元エムのベーシスト。
230 1973/12/20 城 みちる イルカにのった少年 25 9.2 作詞:杉さとみ(池田美佐子)
作曲:林あきら(市川昭介)
編曲:高田弘
73年「スタ誕」第7回決戦大会チャンピオンになり、王子様のような中性的なルックスで74年レコ大新人賞に。本名・城谷晃太郎。芸名は雑誌「セブンティーン」で公募。3人姉弟の末っ子。75年10月大学受験で一時休業、翌年8月学業専念のため突然引退し家業の電器店を継いだが、86年「風雲!たけし城」でカムバック。大学時代はフォークソング同好会やオチ研に入っていた。市川昭介がペンネームで作曲し、詞はスタ誕チーフプロデューサー池田文雄の奥さん。
1974(S49)年
231 1974/01/15 前川ゆき子 美しい日々 81 0.9 作詞:山上路夫
作曲・編曲:鈴木邦彦
小2からピアノを始め、"たった一度の青春を歌にタレントに全力投球してみたい"と関西エコー歌謡学院で歌を学び「サンミュージック発表会」でその実力を認められてキングから本作でデビューした兵庫県伊丹市出身の18才。東京・成徳学園高校の2年生。オールプロデュースプロ所属。キャッチフレーズは"清潔さが魅力の青春歌手"。ニックネームはデメキン。透明感ある歌声で森山良子が目標。第2弾「里灯り」を出したあと引退。
232 1974/02/10 ヤン・シスターズ 子供すぎる彼 84 0.5 作詞:千家和也
作曲:鈴木邦彦
編曲:竜崎孝路
72年台湾のコンクールで1位になり、キャニオンから本作でデビューしたキャスィー(21才)、ジェニー(20才)、ティナ(18才)、サンディー(16才)の台湾のかわいい4姉妹。独学で覚えた楽器を駆使して唄う元祖(?)女性アイドルバンド。キャッチフレーズは"列島を揺さぶるピンク・ダイナマイツ"。特技はタップダンス。同期の麻生よう子、アルフィー、山内えみこ(山内恵美子)、梶たか子、「長い熱い夜」のベルベッツもいた田辺エージェンシー所属。シングル4枚出して帰国。
233 1974/02/21 麻生よう子 逃避行 32 14.8 作詞:千家和也
作曲:都倉俊一
編曲:馬飼野俊一
高1から大阪で1年、東京で1年歌のレッスンに通いスカウトされた猪俣公章の弟子。本名・神例よう子。大阪府吹田市出身の難波っ子。キャッチフレーズは"ソニーのカナリヤ"。このデビュー曲がTBS(日音)絡みで本命・西川峰子を敗ってレコ大最優秀新人賞に。所属は田辺エージェンシー(T&N)→大島プロ→高間音楽事務所。79年布施明と競作になったグロリア・ゲイナーのカバー「恋のサバイバル2」(43位)もスマッシュヒット。78年やせるために始めたヨガ体操の本がベストセラーになり、ヨガ教室も主宰。
234 1974/02/25 今 陽子 さよならの嵐 55 3.0 作詞:千家和也
作曲:加瀬邦彦
編曲:東海林修
元ピンキーとキラーズのボーカル。本名・今津陽子。67年「甘ったれたいの」でデビューしたがダメで、翌年ピンキラを結成して一躍人気に。74年10月ファッションモデルの松川達也と東京・赤坂の雲南坂教会で挙式したが4年で破局。このソロ7作目で"ピンキー"から元の今陽子に戻した。事務所は小坂明子、青い三角定規、もんたよしのりもいたオール・スタッフ→Nエンタープライズ。
235 1974/03/01 テレサ・テン 今夜かしら明日かしら 84 0.9 作詞:山上路夫
作曲:筒美京平
編曲:高田弘
このヒトもアイドル路線でデビュー。15才から香港を中心に活躍し、キャッチフレーズは"香港のスター、華麗なる登場"。2nd「空港」(29位)で演歌に転向してブレイク。その後ビザのゴタゴタで一時消えました…。84年「つぐない」(6位)の大ヒットでカムバック。台湾出身だが国籍は中国。事務所はアン・ルイスもいたナベプロ系のサンズ。もうあの艶やかな歌声が聴けないのが残念…
236 1974/03/10 林 寛子 ほほえみ 33 7.5 作詞:千家和也
作曲:鈴木邦彦
編曲:竜崎孝路
劇団いろはの元売れっコ子役。73年フジ系『君こそスターだ!』の第1回グランドチャンピオンになり14才で歌手デビューしたカンコ。プッチンプリンのCMや初代レッドビッキーズの監督役もおなじみ。75年「素敵なラブリーボーイ」(31位)はキョンキョンもカバー。80年ブロードサイド・フォーの黒沢久雄(黒澤明の息子)と結婚引退したが、離婚後は得意の毒舌で熟女タレントに。
237 1974/03/15 あゆ朱美 ギターをひいてよ 85 0.5 作詞:山上路夫
作曲:中村泰士
編曲:あかのたちお
名古屋放送児童劇団に小6で入りNHK中学生日記に4年間出演、"フレッシュな現代っ子"のキャッチフレーズでビクターから本作でデビューした名古屋出身の16才。榊千代恵、竹久あつ子もいたミュージック・ジョイ所属。堀江美都子、天童よしみ、野口五郎を輩出したフジTV『日清ちびっこのどじまん』出身。趣味はギターをひくこと。のち青二プロ、野沢那智の劇団薔薇座に移籍し、本名の戸田恵子で売れっ子声優に!
238 1974/03/20 ザ・ジャネット 美しい季節 48 5.2 作詞:阿久悠
作曲:平尾昌晃
編曲:東海林修
73年NTVのコンテスト番組『キンキン&ムッシュのザ・チャレンジ!!』の初代チャンピオンになり本作でデビューした全員秋田出身の4人組アイドルバンド。事務所は田辺エージェンシー系のアーサープロ。後にダウン・タウン・ブギウギ・バンドの事務所に移籍したが75年解散。オフコースの大間ジローと松尾一彦(当時・松尾ジュン)がいたことで有名。
239 1974/03/20 アンデルセン 燃えあがる青春 63 2.7 作詞:有馬三恵子
作曲・編曲:鈴木邦彦
NTV系『スターに挑戦!』に出場して本作でデビューしたマッチン(仲村正義)、ヒーロ(内田博之)、クリちゃん(及川一也)の男性アイドルトリオ。キャッチフレーズは"あなたのキューピット"。目標はフォーリーブス。事務所はゴダイゴやハッピー&ブルーも手がけたABCプロモーション。74年9月ヒーロが脱退してクンちゃん(飯高邦嗣)が加入、75年井上陽水のカバー「ロンドン急行」(86位)がヒットした翌年マッチンが結核を患い解散。マッチンは78年沖田正人の名でソロデビュー。
240 1974/03/21 優雅
(ゆうや)
処女航海 24 10.4 作詞:有馬三恵子
作曲・編曲:筒美京平
本名・林麗鴻(リン・レイホン)。台湾からやってきた18才のホリプロ期待の新人。キャッチフレーズは「ときめきのユーヤ」。72年中国テレビへの技術指導で渡台したNHKプロデューサーにスカウトされ、100万ドルのエクボが話題に。当時フィフィやアグネスの成功でアジア系歌手が多かった。台湾では71年レコード売上新記録を樹立し、アメリカ各地を公演。現在も地元で歌手活動。
241 1974/03/25 マギー・ミネンコ 燃えるブンブン 35 6.6 作詞:橋本淳
作曲・編曲:鈴木邦彦
NTV系『うわさのチャンネル』の"ヘンな外人"でブレイクした17才のモデル出身タレント。本名マーガレット・プトローフ・ミネンコ。ロシア人と日本人のハーフ。田辺エージェンシー所属。東京・上野生まれの江戸っコで12才からニューヨークへ。74年「涙の河」(23位)がヒットした翌年、突然引退して米国の実業家と結婚。好きな歌手はダイアナ・ロス。ハスキーなシャウト唱法も秀逸!
242 1974/04/01 江川ひろし 花嫁は泣いていた 75 3.1 作詞:阿久悠
作曲:林あきら(市川昭介)
編曲:高田弘
長野県須坂市生まれの19才。高校中退後、六本木のゴーゴークラブで遊んでいたのをボンド社長にスカウトされモデルとして活躍後、本作で歌手デビュー。埼玉県大宮市のサラリーマン一家の両親と姉の4人暮らし。本名・渡辺正美。中学時代はロックバンドをやり、沢田研二やアダモが目標。その甘いルックスで75年映画『暴力学園大革命』にも出演したが1年余りで引退。ボンドの後輩・岡田奈々は彼のショーでスカウトされた。
243 1974/04/10 あきいずみ ヒッチハイク 90 0.3 作詞:阿久悠
作曲・編曲:井上忠夫
亜樹まことの芸名で71年「そりゃないわ」でデビューしたがパッとせず、このヤサグレ・ロックで再デビューした福岡県大牟田生まれの20才。事務所は現音センター→ISKプロ。空手アクションの激しいフリツケも話題に。キャッチフレーズは"絵になる女の娘"。79年秋吉和子の本名でポプコンに入賞し、82年MAKOTOの名で「ムーンライト・ツイスト」で再々デビュー。デビュー前はロックバンドのボーカルをやっていた。
244 1974/04/15 リンリン・ランラン 恋のインディアン人形 27 8.4 作詞:さいとう大三
作曲・編曲:筒美京平
香港からやって来た15才の双生児姉妹。インディアン・ルックで唄っていた米と中国のハーフ。同期の松田新太郎もいたサンミュージック所属。キャッチフレーズは"キュートでお茶目なシスターズ"。芸名は上野動物園のランラン、カンカンから。チャイナドレスで出演した「龍園」のローカルCMやリンリン・ランラン人形も発売。77年引退宣言して米国で主婦生活。グラディス・ナイト&ザ・ピップス「イマジネイション」が曲ネタ。
245 1974/04/25 いずみたくシンガーズ 帰らざる日のために 13 23.4 作詞:山川啓介
作曲:いずみたく
編曲:森岡賢一郎
作曲家いずみたくが選抜したメンバーで72年結成した男女混声グループ。メンバーは石岡ひろし、田中のりこ、竹本エミ、井上ゴロー、まきミユキ、モリチアキ、よしざわとしこのボーカル7名と演者5名の12人。NTV系『カリキュラマシーン』にも出ていたが75年解散。このNTV系ドラマ『われら青春!』主題歌が大ヒット!
246 1974/04/25 藤 竜也 花一輪 45 6.0 作詞:小谷夏(久世光彦)
作曲・編曲:あかのたちお
73年TBS系『時間ですよ』の無口な"風間"役で人気が出た異色俳優。同ドラマプロデューサーの久世光彦が詞を書いた全編セリフの異色作。「第7回夜のレコード大賞」話題賞に。趣味は陶芸。ヒゲとサングラスがトレードマーク。68年8月、5才年上の女優・芦川いづみ(元SKD)と結婚。シブい演技で大島渚監督の問題作『愛のコリーダ』も話題に。エディ藩の曲に本人が詞をつけた3rd「ヨコハマ・ホンキートンキー・ブルース」も名曲♪
247 1974/04/25 有田美春
(ありたみはる)
いとこ同士 74 2.5 作詞:安井かずみ
作曲・編曲:都倉俊一
NTV系『全日本歌謡選手権』の10週勝ち抜きチャンピオンになり、本作でデビューした岐阜・関市出身の18才。本名・田之頭美春。4人姉妹の末っ子。キャッチフレーズはフレッシュ・ビーバー。事務所はミス・ティーン・コンテスト出身の進藤典子、スタ誕の小林美樹もいた芸映。74年4月からNHKレッツゴーヤングのマスカットガール、NET系『せんみつのJOY JOYスタジオ』では黒沢洋子(11PMのカバーガール)、シェリーと3人娘で活躍。ギターが得意で本来はシンガーソングライター志望。
248 1974/04/25 藍 毓莉
(ラン・イーリー)
わたしは蝶々 100 0.2 作詞:阿久悠
作曲:井上忠夫
編曲:川口真
フィフィに続けとコロムビアから本作でデビューした台湾のお色気歌手。バツグンのプロポーションと美貌で本国では映画、テレビですでに活躍していたが、キュートな魅力が認められ歌手としてスカウトされ来日した台北市出身の20才。J.B.A.(ジャパン・ブッキング・エージェンシー)所属。同じコロムビアから同郷のリー・チンリンも74年11月デビュー。
249 1974/05/01 風吹ジュン 愛がはじまる時 21 10.5 作詞:有馬三恵子
作曲:平尾昌晃
編曲:馬飼野俊一
このヒトも今は立派な女優さん。ユニチカのCMガールで注目され、本作で歌手デビュー。独特の"息つぎ唱法"がよくモノまねされた。74年プロダクション移籍による暴力団ガラミの誘拐事件(なかにし礼もツルんでいた)や年齢サバ読み、経歴ゴマカシ(高級クラブのホステス出身)がバレ人気が急落。ミュージカル『ヘアー』のプロデューサー川添象郎は元亭主。
250 1974/05/01 芦川まこと 帰らざる夜想曲(ノクターン) 72 2.6 作詞:なかにし礼
作曲:星秀明
編曲:竜崎孝路
70年熊本工業高校を卒業して上京、第一プロのオーディションをうけ、畠山みどりや扇ひろ子らの前座を務める傍ら、仲間5人とバンドを組んで都内のクラブやキャバレーで歌の修行を積み、本作でデビューした21才。本名・浦本誠。キャッチフレーズは"歌手になった街の放浪児"。特技は高校時代やってたボクシング。79年チャーリー石黒の事務所から箱崎晋一郎のカバー「抱擁」でカムバック。現在は六本木でカラオケバーを経営。
251 1974/05/25 浅野ゆう子 とびだせ初恋 33 6.4 作詞:有馬三恵子
作曲・編曲:川口真
超ミニで歌っていた彼女も今やすっかりベテラン女優。TBS系『歌う新人王決定戦』で優勝し13才でRCAビクターより歌手デビュー。本名・赤沢裕子。2nd「恋はダンダン」でレコ大新人賞に(TBS絡み)。キャッチフレーズは"ジャンプするカモシカ"。76年のディスコ歌謡「セクシー・バス・ストップ」(12位)ではダンサー2人を従え大ハッスル♪
251 1974/05/25 あいとまこと 愛と誠 65 3.7 作詞:梶原一騎
作曲:馬飼野康二
編曲:あかのたちお
京都出身のあい(所司道子)と大阪出身のまこと(恒藤信一)による18才の男女デュオ。週刊少年マガジン連載のマンガ『愛と誠』の歌手募集で3200名の応募の中から選ばれ、これはそのイメージソング。キャッチフレーズは"さわやかな青春、フレッシュ・カップル誕生"。あいは松原愛の名で75年クラウンから「雪の朝」でソロデビューし、大林宣彦の初監督映画『ハウス』にも出演。「さらばハイセイコー」の増沢末夫もいたエイコー企画所属。
252 1974/05/25 しのづかまゆみ パパはもうれつ 78 1.8 作詞:阿久悠
作曲:中村泰士
編曲:あかのたちお
「スタ誕」第8回決戦大会でチャンピオンになり本作でデビューした東京・大妻女子短大の2年生。本名・篠塚満由美。バーニング所属。実家は千葉県のお寿司屋さん。ギターが得意。77年から作詞家として大地真央、山口百恵、松本伊代、中森明菜らに作品提供。その後モノまねタレントで大ブレイクし、91年"しじみとさざえ"を結成し「ものまね想い出の九十九里浜」(68位)でレコ大新人賞に。TVアニメ『七つの海のティコ』主題歌もおなじみ。
253 1974/06/05 みさとるみ 交換日記 91 0.7 作詞:松井真佐子
作曲:林あきら(市川昭介)
編曲:竜崎孝路
沖縄生まれの沖縄育ち、調布アメリカン・スクールに通う16才。本名・金城弘子(リンダ)。キャッチフレーズは"2500キロのかなたから運んできたパイナップル・プリンセス"。名づけ親は横綱の大鵬。「スタ誕」第一期生の柴葉子もいたウイニング・プロダクツ所属。歌はアグネス・チャン"フレーバー。アメリカ人の中で育ったので、まき舌で外人なまりのアクセントもチャーミングなデビュー曲。
254 1974/06/10 荒川 務 太陽の日曜日 69 3.6 作詞:安井かずみ
作曲・編曲:都倉俊一
城みちる、あいざき進也とポスト新ご三家のひとり。小6から劇団ひまわりに入り、このデビュー曲でレコ大新人賞に。キャッチフレーズは"太陽にアタック!!"。区立王子中学の2年生。実家は床屋。曲も声も郷ひろみフォロワー。結城大、美濃洋子、東登紀子、秋本圭子もいた第一共永所属。77年ナベプロに移籍し"荒川つとむ"の名で「青春前期」(85位)で再デビューしたが、のちに劇団四季のダンサーに。ビートたけしのお気に入り曲。
255 1974/06/25 菅原文太 吹き溜りの詩(うた) 40 5.9 作詞:深作欣二・池田充男
作曲:曽根幸明
編曲:小谷充
男クサイ演技で人気が出たヤクザ映画スター。56年銀幕デビューし、73年映画『仁義なき戦い』シリーズで売れっ子に。これはその挿入歌。デビュー曲は70年「関東テキヤブルース」。74年愛川欽也との人気シリーズ『トラック野郎』の主題歌「一番星ブルース」(28位)もスマッシュヒット。パパは詩人の狭間二郎。井上ひさしは高校の同級生。早稲田在学中にスカウトされた男性ファッション・モデルの草分けでもあるが、もともと歌手志望。2014年転移性肝ガンで他界。
256 1974/06/25 弾 ともや⇒生沢佑一 土曜の午後のロックン・ロール 67 3.0 作詞:阿久悠
作曲:井上忠夫
編曲:馬飼野俊一
透明なエレキを弾きながら唄っていた大阪市港区出身の16才。本名・三浦知也。コバプロ所属。堀越学園高等部1年生。中3の秋キャロルのコンサートに行ってスカウトされ、74年NTV系「西城秀樹のそっくりショー」で歌唱力を認められデビュー。野球と陸上競技が得意。83年生沢佑一名義で欧陽菲菲との競作「ラヴ・イズ・オーヴァー」(28位)がヒット。TWINZERのボーカルや『妖怪ウォッチ』のキング・クリームソーダでも活躍。
257 1974/06/25 石江理世
(いしえみちよ)
目かくし 79 1.8 作詞:阿久悠
作曲・編曲:都倉俊一
73年城みちるも出場した「スタ誕」第7回決戦大会でグランドチャンピオンになり、本作でキャニオンからデビューした東京出身の14才。愛称ミッチ。キャッチフレーズは太陽のシンデレラ。小沢音楽事務所所属。特技はピアノ。バツグンの歌唱力とプロポーションで伊藤咲子、小林美樹と末っ娘トリオで売り出したがパッとせず、77年同じスタ誕の黒木真由美、目黒ひとみとギャルを結成して再デビュー。
258 1974/06/25 シェリー 甘い経験 84 1.0 作詞:山上路夫
作曲・編曲:馬飼野康二
NTV系『うわさのチャンネル』の「ケツみろ〜!」で人気が出た東京・大田区生まれ、モデル出身のフランス系ハーフタレント。本名・安部玲子。都立代々木高校の1年生。ニックネームはペコチャン。長谷直美や水森英夫もいた高田音楽事務所→ノンプロ。山口百恵や浅田美代子と大の仲良し。83年テニスクラブのコーチと結婚したが妊娠中に離婚、87年不倫出産で生まれた娘はアイドルデュオ「推定少女」のLissa。76年「恋のハッスル・ジェット」(80位)は浅野ゆう子との競作。
259 1974/07/20 三輪車 水色の街 21 11.0 作詞・作曲:山崎稔
編曲:竜崎孝路
山崎稔、西野辻切、田川昭夫のナベプロの3人組フォーク・グループ。東芝から本作でデビューした"ガロ"フォロワー。『ヤングおー!おー!』『レッツゴーヤング』などTV出演も精力的だったがシングル3枚出して75年ごろ解散。ボーカルの山崎はのちに明石家さんま、荻野目洋子らのヒットメーカーに。AKB48「365日の紙飛行機」の元ネタ疑惑もある爽やかなデビュー曲。
260 1974/07/25 あきら(フィンガー5) つばさがあれば 34 4.9 作詞・作曲:たきのえいじ
編曲:三枝伸
フィンガー5のメインボーカル玉元晃(アーチャン)のソロデビュー曲。沖縄出身の13才。ラジオのチャリティ番組のためにソロ名義でリリースした曲。たきのえいじの作家デビュー作で、マイケル・ジャクソン「ベンのテーマ」を思わせるしっとりとしたバラード。77年つのだひろのカバー「メリー・ジェーン」(82位)で"AKIRA"名義でソロ再デビュー。
261 1974/07/25 小林美樹 人魚の夏 69 1.4 作詞:阿久悠
作曲:都倉俊一
編曲:小谷充
73年「スタ誕」第9回決戦大会(片平なぎさ、梶たか子も出場)でスカウトされ、NAVレコードから本作でデビューした山形県出身の16才。本名・小林美喜子。事務所は芸映。キャッチフレーズは"夏っ娘ミッキー"。小麦色の肌と短髪のボーイッシュな魅力で、スタ誕同期の伊藤咲子(サッコ)、石江理世(ミッチー)と"花の末っ娘トリオ"で売り出したが、その後引退してテレビ新潟のアナウンサーに。NTV系『ズームイン!!朝!」のレポーターでも活躍。
262 1974/08/10 香山リカ リカちゃん音頭 96 0.2 作詞:伊藤アキラ
作曲:鈴木邦彦
編曲:竜崎孝路
タカラ「リカちゃん人形」のノベルティソング。劇団日本児童に入団し、72年『快傑ライオン丸』などに田代まゆみの本名で出演。74年改名してキングから本作で歌手デビューした9才。ホクト企画所属。75年萌え系ソング「お医者さんブギ」も名盤。特撮ヒーロー『コンドールマン』のまこと役でもおなじみの名子役。
263 1974/08/21 高田真樹子 屋根 68 3.0 作詞・作曲:高田真樹子
編曲:萩田光雄
4才で始めたピアノの実力で『'73ポプコン・グランプリ大会』の優秀曲賞に選ばれ、ポリドールから本作でデビューした新潟県新発田市出身の20才。本名・高田真樹。キャッチフレーズは"シンガー・ソングライターの異色歌手"。趣味は編み物とパチンコ。ハードロック、ソウル、クラシック好き。77年ヤマハからキティ・ミュージックに移籍して再デビューしたが、翌年結婚して引退し、現在は新潟でボーカル教室を経営。
264 1974/08/25 小林亜星・いけだももこ リンゴがひとつ 34 5.6 作詞:阿久悠
作曲:小林亜星
編曲:渋谷毅
銀座でボンド社長にモデルとしてスカウトされた池田桃子(本名・菊元百子)は、73年NTV系ドラマ『おこれ!男だ』でデビューし、"フレッシュ・グリーン"のキャッチフレーズで「愛の悩み」で歌手デビューした東京・錦糸町生まれの鎌倉育ち。本人も西城秀樹のガールフレンド役で出演したTBS系『寺内貫太郎一家』の劇中歌。76年実業家と結婚して引退。
265 1974/08/25 長田たいじ⇒おさだたいじ あなたの女 71 3.3 作詞:千家和也
作曲:田山雅充
編曲:竜崎孝路
矢吹健の元付き人。72年1月「スタ誕」第1回決戦大会で森昌子に次いで2位に入賞、翌年ユニオンから「女の未練」でデビューした新潟県長岡市出身の24才。本名・長谷川藤三郎。事務所は師匠の矢吹健、ふじめぐみ、なみきあい、三谷幸子、碧夏子もいたサンライズ企画。74年本作で「第7回新宿音楽祭」銅賞に。75年おさだたいじ名義で「あれから一年」(47位)で再起をかけたが90年代に引退。
266 1974/08/25 ひのきしんじ 僕から 89 0.3 作詞:岡田冨美子
作曲・編曲:竜崎孝路
FM東京『ステレオ歌謡バラエティ』の名物DJ。本名・新倉一夫。東京都出身。劇団若草の元子役。58年桧伸樹(ひのきしんじ)の芸名でNTV系『怪人二十面相』の小林少年役で注目され、62年桧晋樹名義でキングより「星に呼んだよ」で歌手デビューし、本作でワーナーから再デビュー。72年二木てるみとのロマンスのあと、76年守屋浩と別れた本間千代子と結婚。園まり、仲宗根美樹は東洋音楽学校の同級生。その後、五木ひろしらのレコードディレクターに。モネ音楽出版所属。
267 1974/09/10 木之内みどり あした悪魔になあれ 75 2.4 作詞:阿久悠
作曲・編曲:三木たかし
北海道の小樽・朝里中在学中の72年11月、NTV系『ミス・ティーン・コンテスト全国大会』で準ミスティーンに選ばれ、審査員の阿久悠に認められ翌年8月上京、74年「めざめ」でNAVレコードからデビューした9人兄姉の末っ子。映画『野球狂の詩』やドラマ『刑事犬カール』でブロマイド売上1位の人気に。キャッチフレーズは「若草とのふれあい」。事務所はオフィスK.T→オフィス・トゥ・ワン→浅井企画。野口五郎の大ファン。78年「横浜いれぶん」(28位)ヒット直後、作曲家・後藤次利と駆け落ちして引退。ダンナの不倫で別れ、現在は竹中直人夫人。
268 1974/09/25 とんぼちゃん 貝がらの秘密 84 1.1 作詞・作曲:実川俊晴
編曲:青木望
74年「全国フォーク音楽祭」で作曲賞を受賞、本作でキャニオンのアードバークからデビューしたフォークデュオ。ヨンボこと市川善光(18)、トヨこと伊藤豊昇(19)の二人は秋田県能代高校の同級生。75年「ひと足遅れの春」(38位)でブレイクしたが82年解散。事務所はマッドキャップ→岡山音楽事務所。作者は「はじめてのチュウ」の"あんしんパパ"こと元マギー・メイのボーカル実川俊晴。当時はオフコース、グレープ、バズ、ピクル、ふきのとうなどフォークデュオ全盛でした。
269 1974/10/01 三田悠子 愛のふれあい 30 7.7 作詞:たかたかし
作曲:鈴木淳
編曲:森岡賢一郎
友人の紹介で鈴木淳のレッスン生となり、CMモデルから本作でデビューした大阪市出身の19才。本名・稲田和代。演歌の第一プロ所属で、歌もちょっぴり演歌チックな美人歌手。75年3月に子宮の病気で引退騒動もあり翌年休業。81年ヌード写真集を出してカムバックし、ロマン演歌「雪もよう」で再起をかけたが83年引退。埼玉県鴻巣女子高時代はヘアモデルをしていた。
270 1974/10/01 三条正人⇒三條正人 さだめ 99 0.2 作詞:なかにし礼
作曲:彩木雅夫
編曲:高田弘
ロマンチカのリードボーカル。本名・渡辺正好。滋賀県大津生まれ。法政大学出身。無名時代から支え続けてきた内縁の妻・知子さんと別れ、ウワサのあった香山美子(リカちゃん人形のモデル)と73年結婚、翌年グループを独立して本作でソロデビュー。84年ドラマ主題歌「ひとりの札幌」(58位)がスマッシュヒット。2017年に病気で他界。事務所は全日本歌謡選手権チャンピオンのエルナンド・クルス(木村秀子)やソニア・ローザ、川中美幸もいた芸音。
271 1974/10/10 板東英二 燃えよドラゴンズ! 42 3.9 作詞・作曲:山本正之
編曲:神保正明
74年の中日ドラゴンズ優勝時に作られた応援歌。82年選手名だけ入れ替えた再発盤もオリコン68位のヒット。元ドラゴンズ投手で野球解説者。80年代はTBS系ドラマ『毎度おさわがせします』『金曜日の妻たちへIII〜恋におちて』、TBS『世界・ふしぎ発見!』など超売れっコだったが、2012年巨額脱税&カツラ騒動でTV界から姿を消した…
272 1974/10/25 渡辺秀吉 ぼくはもう一度恋をする 67 1.7 作詞:阿久悠
作曲:平尾昌晃
編曲:竜崎孝路
74年「スタ誕」第10回決戦大会でグランドチャンピオンになり、本作でNAVレコードからデビューした長崎県南高来郡出身の16才。短髪のアイビーカットとギターの弾き語りでシングル3枚出し、引退後は電気機器システム設計関係の営業マンに。事務所は藤正樹、緑川真、竜崎のぼるもいたホリプロ。間奏のセリフは「星はなんでも知っている」のパクリ!?
273 1974/10/25 風車
(かざぐるま)
旅路 77 2.5 作詞:杉山政美
作曲・編曲:坂田晃一
このTVドラマ『氷紋』主題歌でフィリップスからデビューした男女4人組フォークグループ。キャッチフレーズは青春の愛と孤独をうたう"さわやか"グループ。事務所は舟木一夫やミルク(荻野目洋子がメンバー)もいたラブサウンズ(後のライジング)。76年「コートにスミレを」でソロデビューした紅一点・小野恵美子は日大芸術学部音楽科に通う山形県新庄市出身の22才。発売3ヶ月後にTOP100入り。
274 1974/10/25 ナル(坂井ナル) 朝までナタリー 93 0.2 作詞:阿久悠
作曲:井上忠夫
編曲:馬飼野俊一
小学生で劇団ひまわりに入団、モノマネ歌番組に出演してバーニングにスカウトされ、フィリップスから本作でデビューした富山市出身の10才。本名・坂井成。ニックネームはナルくん。キャッチフレーズは「ナルⅢ世の華麗な冒険!」。千葉市立幸町第二小の5年生で、学校では学級委員も務める秀才児。シングル2枚出して変声期で休業したが大学を卒業して坂井成紀の名でカムバック。
275 1974/10/25 松井 久とシルバースターズ からゆきさん 93 0.4 作詞:島田和
作曲:松井義久
編曲:小谷充
74年5月「死ぬほど愛して」でテイチクユニオンからデビューしたムード歌謡コーラスグループ。紅一点のリードボーカルは松川寿美子。作曲は所属する松井プロの社長サン。昭和12年ごろすでに歌われていた詞を現代風にアレンジ。「からゆきさん」とは明治・大正時代に九州天草地方から中国大陸、東南アジア、インドなどに娼婦として売られて行った貧しく幼い女性のこと。
276 1974/11/01 栗咲ジュン うわさの小唄 28 8.1 作詞:阿久悠
作曲:市川昭介
編曲:矢野立美
NTV系『うわさのチャンネル』のマスコットガール。芸名もビジュアルも風吹ジュンのモロパクリ。キャッチフレーズは"デストロイヤーのスカウトした新人"。愉快なフリで唄ったこの番組テーマで歌手の仲間入りした21才のホリプロ・タレント。ハーフっぽいが群馬県月夜野町出身のレッキとしたヤマトナデシコ。農家の娘で都はるみの歌が大好き。小川ローザ、五十嵐じゅん、安西マリア、風吹ジュン、森田日記らを輩出した銀座の高級クラブ「徳大寺」の元ホステス。
277 1974/11/10 ずうとるび みかん色の恋 14 14.9 作詞:岡田冨美子
作曲:佐瀬寿一
編曲:竜崎孝路
73年NTV系『笑点』の"チビっ子大喜利"のメンバーで結成、翌年エレックから「透明人間」でデビューした"元祖"お笑いアイドル。ドレミファドンの江藤博利(劇団日本児童出身)、俳優の新井康弘、今村良樹(劇団ひまわり出身)、「笑点」の山田隆夫の4人組。名づけ親は司会の三波伸介。事務所は放送作家のエレフォン企画。77年山田が結婚を機に抜け、池田善彦が加入したが82年解散。江藤と山田の不仲で2020年に41年ぶりの再結成。
278 1974/12/05 谷口世津
(たにぐちせつ)
わたし 58 2.7 作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:高田弘
74年TBS系『時間ですよ・昭和元年』のお手伝いさん役オーディションに合格し、その劇中歌でデビューした大阪生まれの18才。本名・谷口世志子。愛称セッちゃん。第一プロ所属。キャッチフレーズは"5万人の中から選ばれた3人目のシンデレラ"。75年TBS系ドラマ『悪魔のようなあいつ』(沢田研二主演)の強姦シーンを拒んで降ろされ引退したが、82年『スコラ』で脱いでカムバック。
279 1974/12/10 浜田良美 いつのまにか君は 30 7.6 作詞・作曲:浜田良美
編曲:萩田光雄
小坂明子に続き74年『第5回世界歌謡祭』グランプリに輝いた本作で、キャニオンのアードバークレーベルからデビューした男性シンガーソングライター。福岡県北九州市出身の23才。長崎大学入学と同時にロックバンドのボーカルをやり、73年12月音楽の道に進もうか悩みぬいた末、プロとしてやっていこうと決心した日に作った曲。長髪に口ひげがトレードマーク。事務所はヤマハ。のちに長渕剛のサポートでも活躍。85年アニメ『オバケのQ太郎』EDテーマも唄っている。
280 1974/12/20 ちゃんちゃこ 空飛ぶ鯨 36 6.8 作詞・作曲:みなみらんぼう
編曲:萩田光雄
松村忠佳(まつ)と北方義朗(キーコ)によるフォークデュオ。二人は中学の同級生。キャッチフレーズは"京都が生んだフォークのニュー・アイドル"。事務所は佐川満男、麻丘めぐみ、美吉まり、里美ゆり(川口礼子)、立木久美子(麻丘めぐみ姉)もいたアルト企画。シンセサイザーを導入したこのデビュー曲がレコ大編曲賞に輝いたが、松村の復学で77年解散。大滝詠一の「空飛ぶくじら」は同名異曲。

70年代B級アイドル名鑑②

*TOP10ヒットはないもののTOP100に1曲以上チャートインしたアイドル・流行歌手の一覧
*アイドルとは基本的にティーンの清純歌手(ジャリタレ)を指すが、ここでは俳優・スポーツ選手など"異業種アイドル"も含めた
*アン・ルイス、研ナオコ、小林麻美、テレサ・テンなどイメチェン(アイドル脱皮)後にTOP10入りした歌手も含めた

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